Apple、iPhoneとMacに新しいデジタルキー・ウォレット機能追加を発表

Apple、iPhoneとMacに新しいデジタルキー・ウォレット機能追加を発表

米アップル(Apple)が今秋予定されているソフトウェア・アップグレードにより、iPhoneとMacにデジタルキー・ウォレットやプライバシー機能を追加することを6月7日に発表した。

Appleのデジタルキーのアップグレートでは、ユーザーはiPhoneをポケットや鞄に入れた状態で対応する自動車を安全にロック解除して発進させることができるようになるとのことだ。またAppleのウォレットに保存されたキーを使えば、iPhoneで自宅、オフィスまたはホテルの部屋の鍵も開けられるようになるとのことだ。

そして2021年後半には、米国の一部の居住者は運転免許証または州発行の身分証明書をAppleウォレットに追加できるようになる予定だ。米国運輸保安局は現在、空港の保安検査場がAppleウォレットのデジタル身分証明証が使える最初の場所になるように準備しているとのこと。Appleウォレットの身分証明書は暗号化され、セキュアエレメントの中に安全に保存されている。セキュアエレメントは外部からの解析攻撃に耐えうるセキュリティ能力を持った半導体プロダクトの総称である。Appleの場合、Apple Payにて活用されているセキュアエレメントと同様のプロダクトとのことだ。

そしてAppleの具体的なプライバシー機能としてメールプライバシー保護やアプリケーションのプライバシーレポートが挙げられていて「メールプライバシー保護は、メールが開封されたかどうかを送信者に知られないようにします。IPアドレスを隠し、送信者がIPアドレスを使って、ユーザーの位置情報を把握したりプロファイルを作成したりできないようにします。アプリケーションのプライバシーレポートは、それぞれのアプリケーションが以前付与された許可を使って過去7日間に位置情報、写真、カメラ、マイク、連絡先にどのようにアクセスしたか、そしてどの第三者のドメインとやり取りをしたのかの概要を提供します」と説明されている。

なおアップルは5月26日に決済領域事業をリードする暗号資産業界での経験を持つ人材を募集し始めている。

参考:Apple
デザイン:一本寿和
images:iStock/Chinnapong

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

コインベースが暗号資産デリバティブ取引所デリビットの買収交渉中、ドバイ規制当局に通知済み=報道

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、暗号資産デリバティブ取引所デリビット(Deribit)の買収に向けた交渉を進めていると、「ブルームバーグ(Bloomberg)」が3月22日に報じた。これは事情に詳しい一部関係者の話として伝えられている

【3/25話題】サークルがバイナンスジャパン・ビットバンク・ビットフライヤー「USDC」取扱予告、サークルとSBIと合弁会社へなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

韓国の教保生命保険、航空機エンジンを裏付けとする韓国当局のSTO事業に参入=報道

韓国の生命保険会社である教保生命保険が、韓国金融サービス委員会(FSC)が推進する航空機エンジンを裏付けとした信託受益証券の取引・流通サービスにおいて、信託業者として指定されたようだ。同国の日刊経済紙「毎日経済新聞(Maeil Business Newspaper:MK)」が3月21日に報じた