ビットコインはレンジ相場、CCIP稼働のLINKや英国で電子貿易文書法可決のXDCが高騰(暗号資産 週間マーケットレポート 7/24号)

7/16~7/22週のサマリー

  • XDCが前週比+76.9%の上昇
  • インドネシアが国営の暗号資産取引所を設立
  • 米6月小売売上高、前月比で市場予想を下回る

暗号資産市場概況

7/16~7/22週におけるBTC/JPYの週足終値は前週比+0.49%の4,232,550円、ETH/JPYの週足終値は同▲0.21%の267,765円であった(※終値は7/22の当社現物EOD[7/23 6:59:59]レートMid値)。

先週の暗号資産市場は、前週の米リップル社と米証券取引委員会(SEC)との裁判において SEC の主張が一部退けられる判決を受け、BTCはドル建で年初来高値を更新するも、31,000ドルの上値は重く30,000ドルに値を戻した位置からのスタートとなった。このところ現物ETF、リップル社の判決等の大きなトピックで賑わった暗号資産市場であったが、そういった材料が一服し当週についてはFOMCを控えた影響もあってか、30,000ドル台前半から29,000ドル台中盤の小動きのレンジを形成していく展開となった。

アルトコイン市場ではXRPの上昇一服を背景に、それまで物色されていたカルダノ(ADA)、ポリゴン(MATIC)、ソラナ(SOL)が週末にかけて失速、ETHも値を下げる格好となった。一方、CCIP(相互運用性プロトコル)のメインネットでのローンチを発表したチェーンリンク(LINK)や、英国において電子貿易文書法が可決されたエックスディーシー(XDC)などのポジティブ材料が出た銘柄に対しては買いが集まる場面が見られた。特にXDCは前週比+76.9%のパフォーマンスを見せ、時価総額ランキングでも100位近辺から、59位(2023年7月23日時点)まで上昇した。アルトコイン市場は前週に引き続き投資家の物色買いが確認された格好となった。

今週は日米欧の中央銀行が相次いで金融政策を決定する会合が開かれる。米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利については0.25%の利上げが確実視されているが、足元の米経済指標はインフレ鎮静化の気配を見せる中で、今回の利上げで打ち止めになるか、今後の金利政策動向が焦点となってくるであろう。また、最近YCC修正観測が話題となっている日銀金融政策決定会合にも注意が必要だ。7月に入ってからUSD/JPY市場は日銀の正副総裁の発言で揺れ動いており、金利政策修正の有無もさることながら、2025年度の物価見通しにも注目したい。そのほか、ここ数週間たびたびトピックとなっているビットコイン現物ETFの承認に関連する動向やXRP(リップル裁判動向)にも目を向けていきたい。

BTC/USD週間チャート(30分足)

TradingView提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成

BTC/JPY週間チャート(30分足)

TradingView提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成

XDC/JPY週間チャート(30分足)

TradingView提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成

7/16~7/22週の主な出来事

7/23~7/29週の主な予定

今週のひとこと「XDC(エックスディーシー)」

XDCとは、シンガポールのハイブリッド・ブロックチェーン企業Xinfin社によって開発された「XinFin Degital Contract」の略で、主に企業・金融機関を対象とした貿易金融・決済の事務処理コストの効率化、安全性、取引の透明性の確保を目的としたブロックチェーンであるXDC ネットワークのネイティブトークンのことです。

XDCネットワークは、高速なパブリックチェーンのイーサリアムとプライバシー保護のプライベートチェーンを基盤に作られ、米R3社開発のエンタープライズ向けブロックチェーンプラットフォーム「Corda(コルダ)」と連携し、「コルダ」にて決済用トークンとしても「XDC」を利用できる等、ハイブリッド・ブロックチェーンとして稼働可能である特徴を有しています。

直近では上述、英国において電子貿易文書法が可決されたとの報を受け上昇、週間ベースで70%超の上昇となっており、XDC Networkが目指す貿易金融効率化のさらなる拡大が期待されています。

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この記事の著者・インタビューイ

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