日本ビットコイン産業、BTC現物出資で約8億円調達へ。ANAP子会社らから

ライトニング決済基盤を強化、ANAP子会社とルーティング事業で提携

ビットコインを活用した決済インフラを開発する日本ビットコイン産業が、総額約8億円の第三者割当増資を実施すると10月28日に発表した。割当先はフルグル合同会社と、ANAPホールディングス子会社のANAPライトニングキャピタル(以下、ALC)だ。

調達総額は8億4万3,580円で、出資は全額、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)による現物出資で行う。ビットコインの給付予定日は11月2日とのことだ。

ALCの発表によると、同社の出資額は7億9,864万円で、日本ビットコイン産業の普通株式26万8,000株を引き受けるという。増資後の議決権所有割合は19.96%となる予定だ。出資するビットコインの数量は、10月30日を基準日とする価格に基づき確定するとのこと。なお、ANAPホールディングスの10月28日付開示によると、この資本業務提携の実行は、日本ビットコイン産業の臨時株主総会における増資の承認を条件となっている。

日本ビットコイン産業は、今回の調達資金を決済インフラの開発や人材採用、ライトニングネットワーク(Lightning Network)を活用したルーティング事業、研究開発などに充てる方針だ。

ライトニングネットワークは、ビットコインの送金を高速かつ低コストで行うための技術だ。あらかじめビットコインを確保した「チャネル」と呼ばれる決済経路を利用し、個々の送金をブロックチェーン外で処理する仕組みとなっている。

開発を強化する決済基盤には、法人向けの「オーロラ(aurora)」が含まれる。事業者はAPI連携を通じて既存のシステムにライトニング決済を追加でき、顧客からの支払い受け付けや、ユーザーへの少額報酬の支払いに活用できるという。

また、日本ビットコイン産業とALCは、ライトニングネットワークのルーティング事業に関する業務提携基本契約を締結した。ALCが保有するビットコインを、日本ビットコイン産業が運用するチャネルに流動性として提供する。

ルーティング事業は、ネットワーク上で送金を中継し、手数料収入を得るものだ。両社は国内コンテンツサービスの越境決済を起点に、ライトニングネットワークを使った少額決済の普及を目指すとしている。

一方、フルグルは、ビットコインとライトニングネットワーク分野に投資する米ベンチャーキャピタル、フルグル・ベンチャーズ(Fulgur Ventures)の日本拠点だ。日本ビットコイン産業とフルグルは、東京・四谷や新潟県佐渡市での活動を軸に、技術者育成と情報発信での協業を協議していくという。

日本ビットコイン産業は、海外の決済事業者の規約による販売機会の制約や、クレジットカードを利用できない顧客への対応を課題に挙げている。ビットコイン決済を選択肢に加えることで、日本のクリエイターや企業による海外販売を支援する考えだ。

なお、日本ビットコイン産業は2024年11月設立の企業だ。グループ会社のカシェイが運営するビットコイン決済専用ECサイト「ユーズビットコイン(UseBitcoin)」や、ビットコイン学習アプリ「ヤップアイランド」、専門メディア「ビットコイン研究所」などを展開している。

参考:日本ビットコイン産業・ANAP
画像:PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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