決済完了前のリスクスコアを金融機関に提供
米決済大手マスターカード(Mastercard)が、金融機関向けにステーブルコイン決済のリスクを分析するツール「ステーブルコイン・セキュリティ(Stablecoin Security)」を10月19日に発表した。
発表の場は、米ラスベガスの金融イベント「Money20/20 USA」だ。同ツールはまず北米で展開し、2027年に世界での商用提供を見込んでいるとのことだ。
同ツールは、決済情報とブロックチェーン分析を組み合わせ、資金の出所や取引の状況、制裁対象者との関連、詐欺の兆候などを分析するという。資金がブロックチェーン上で移動する前を含め、決済の各段階で金融犯罪に関わるリスクを評価するとのこと。
マスターカードは、同ツールで生成した決済完了前のリスクスコアなどをAPI経由で提供する。金融機関はその情報を既存の不正対策やコンプライアンス業務に組み込み、決済を進めるか、追加の確認を行うかの判断に活用できるとのことだ。
同社は利用例として、米ボストンのコーヒー店がブラジルの仕入れ先に代金を支払うケースを挙げている。銀行がステーブルコインを使って国際送金する際、銀行のサービス提供事業者が送金前に同ツールでリスクを分析し、銀行が追加確認の必要性を判断する想定だ。
同ツールの初期パートナーには、ボーダーレス(Borderless.xyz)とキーレイルズ(Keyrails)が参加する。両社との連携を通じ、実際の決済への同ツールの導入を進めるという。
ボーダーレスは、金融機関と認可を受けたステーブルコイン事業者を接続するサービスを提供している。一方、キーレイルズは、特に新興国における高額の国際貿易決済を支援している。
マスターカードは、2026年8月に買収したステーブルコイン決済インフラ企業BVNKを通じ、2027年に同ツールの利用拡大を進める方針だ。
参考:マスターカード
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