ハイパーリキッド開発会社、本社はシンガポールもMAS管轄外か=報道

開発会社の所在地と取引基盤の規制上の扱いに隔たり

分散型取引所(DEX)「ハイパーリキッド(Hyperliquid)」の開発を手掛けるハイパーリキッドラボ(Hyperliquid Labs)の登記上の本社がシンガポールにあると、英「フィナンシャル・タイムズ(Financial Times:FT)」が10月6日(日本時間7日)に報じた。同社もFTに対し、同国を拠点としていると認めたという。

一方、シンガポール金融管理局(MAS)の考え方を知る関係者によると、MASはハイパーリキッドの分散型という性質を理由に、シンガポールを拠点とするものとはみなしていない。そのため、MASの管轄下にはないと考えているという。

また、MASはFTに、ハイパーリキッドが主要な法域で規制されているとは把握していないと回答した。ハイパーリキッドラボは、MASの認可を受けておらず、認可を受けていると主張したこともないと説明している。

MASは、ハイパーリキッドを投資家警告リスト(Investor Alert List)に今年6月から掲載している。掲載対象のウェブサイトとして、ハイパー財団(Hyper Foundation)の公式サイトと、ハイパーリキッドの取引アプリを挙げている。

同リストは、MASによる認可や規制を受けていると誤認される可能性がある事業者などを示すものだ。MASは、公開時点で把握していた情報に基づくもので、網羅的なリストではないと説明している。

なお、ハイパーリキッドは、独自のレイヤー1ブロックチェーン上で暗号資産(仮想通貨)の現物取引や無期限先物(パーペチュアル)取引などを提供する基盤だ。公式資料によると、注文や約定、清算などをブロックチェーン上で実行する仕組みを採用している。

無期限先物は、満期を設けないデリバティブ(金融派生商品)だ。買い手と売り手の間で定期的に資金調達料を支払い、取引価格が参照する資産の現物価格から大きく乖離しないようにする仕組みを持つ。ハイパーリキッドでは、この支払いが1時間ごとに行われる。

無期限先物取引では、証拠金を使って手元資金を上回る規模の取引を行うレバレッジを利用できる。ハイパーリキッドの公式資料によると、相場が保有するポジションに不利な方向へ動き、維持証拠金の要件を満たせなくなると、ポジションの清算が行われる。

また、米国ではハイパーリキッドの規制に準拠した展開を巡る動きもある。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は8月19日、ホワイトハウスで開かれた暗号資産・テクノロジー業界関係者や規制当局トップらとの会合で、ハイパーリキッドを法令に準拠した形で米国に導入するための取り組みが進められていると述べた。

この発言は米国展開の正式決定や規制当局による承認を示すものではない。同氏は具体的な導入方法や時期には言及しなかった。

参考:FT・MAS
画像:iStocks/PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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