ハイパーリキッド・ポリシー・センターとtrade[XYZ]、原油などのパーペチュアルをCFTCに提言

エネルギーパーペチュアルの米国導入を提言

ハイパーリキッド(Hyperliquid)を含むオンチェーン市場について政策提言を行う独立系組織「ハイパーリキッド・ポリシー・センター(Hyperliquid Policy Center:HPC)」と、ハイパーリキッド上でデリバティブ市場を展開する「trade[XYZ]」が、米商品先物取引委員会(CFTC)へ共同コメントレターを提出したと8月26日に発表した。原油や天然ガスなどのエネルギー商品を参照するパーペチュアル(無期限先物)を、米国の規制市場で提供できるよう制度整備を求める内容だ。

パーペチュアルは、暗号資産市場で広く利用されているデリバティブ商品だ。一般的な先物とは異なり固定された満期日を持たず、「ファンディングレート(資金調達率)」と呼ばれる定期的な支払いを通じて、契約価格と参照資産の価格との乖離を調整する。

trade[XYZ]は、ハイパーリキッド上で第三者がパーペチュアル市場を開設できる「HIP-3」を通じて、WTI原油やブレント原油、ヘンリーハブ天然ガスなどを参照する市場を提供している。HPCによると、trade[XYZ]が展開する市場全体の累計取引高は、2025年10月の開始以降累計取引高が5,000億ドル(約79.7兆億円)を超えたとのことだ。

HPCとtrade[XYZ]は今回、エネルギーパーペチュアルの利点として、週末を含めた継続的な取引が可能になる点を挙げた。背景には、2月末に中東で紛争が発生した際、従来の原油先物市場が週末に閉場していた一方、ハイパーリキッド上では原油価格に連動するパーペチュアルの取引が続いていたことがある。

HPCによると、紛争発生後最初の週末には、金曜日の終値から日曜日のWTI先物市場再開までの値動きの約3分の2が、同市場の再開前にtrade[XYZ]のWTI連動パーペチュアルの価格へ反映されていたとのこと。HPCは、24時間取引できる市場があれば、航空会社や石油精製会社、ファンドなどが市場の再開を待たずに価格変動リスクへ対応できると説明している。

またパーペチュアルには満期がないため、継続的に価格変動リスクをヘッジしたい市場参加者は、満期を迎える先物を次の限月へ乗り換える「ロールオーバー」を繰り返す必要がない。HPCとtrade[XYZ]は、パーペチュアルを従来の期限付き先物の代替ではなく、継続的な価格エクスポージャーを管理するための補完的な商品と位置付けている。

CFTCはエネルギーパーペチュアルを検討中

CFTCはすでに、米国の規制市場へパーペチュアルを導入する取り組みを進めている。同委員会は5月、カルシEX(KalshiEX)が申請したビットコイン現物価格参照のパーペチュアル「BTCPERP」について、先物契約としての上場を承認した。

一方、CFTCは、原油など他の資産クラスを参照するパーペチュアルについて、追加の検討が必要との考えを示した。その後6月には、エネルギー商品を参照するパーペチュアルや、従来型先物の24時間取引について意見募集を開始した。

今回のHPCとtrade[XYZ]の共同コメントレターは、この意見募集に対して提出されたものだ。

HPCとtrade[XYZ]はCFTCに対し、エネルギーパーペチュアルと24時間取引を評価する技術中立かつ原則ベースの枠組みを採用するよう求めた。また両者は、規制された取引所や清算機関が24時間運営できることや、ステーブルコインなどをデリバティブ取引の証拠金として利用できることの明確化も求めた。

このほか両者は、取引や証拠金管理、清算、決済、記録管理などにオンチェーンインフラを利用できることを明確にするよう提言した。

HPCは直近、パーペチュアルやオンチェーン市場を米国の規制市場へ取り込むための政策提言を相次いで行っている。同団体は8月24日にも、米証券取引委員会(SEC)とCFTCに対し、パーペチュアルの規制上の分類について統一的な枠組みを採用するよう求めるコメントレターを提出していた。

  画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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