バイナンス、アルパカ基盤で米国株取引開始、7000超の株式・ETFに対応

トークン化証券「bStocks」も導入へ

暗号資産(仮想通貨)取引所大手バイナンス(Binance)が、対象地域のユーザー向けに米国株の取引サービスを開始したことを6月1日に発表した。これにより対象ユーザーは、7,000以上の米国上場株式およびETFへアクセスできるようになる。

バイナンスは今回の取り組みについて、伝統的な投資とオンチェーン金融をつなぐ「マルチアセット金融スーパーアプリ」構想の一環と位置付けている。同社は、複数の資産クラスへのアクセスを簡素化し、ユーザーが伝統的金融とオンチェーン金融を横断して資産を運用できる環境の構築を目指している。

対象ユーザーは、米国株を取引コミッション無料で取引できるほか、5ドル(約720円)から端株を購入できる。また、一部銘柄については24時間・週5日の取引に対応する。米国株の購入は主にステーブルコイン「USDC」で行われるほか、「USDT」、「USD1」、「U」、「BNB」にも対応する。売却時の代金はUSDCで受け取る仕組みだ。なお、公式発表によると、取引コミッションは無料だが、注文あたり最低0.35ドル、または350ドル超の注文では10bpsのプラットフォームフィーが適用される。

バイナンスによると、ユーザーは米国規制下の清算ブローカーが保有する株式について直接所有権を持ち、適用される配当やコーポレートアクションの対象にもなるとのこと。また、同サービスにおいては、ユーザー向けに完全払い込み証券貸借(Fully Paid Securities Lending:FPSL)も提供される。バイナンスによると、FPSLはユーザーが保有する株式を貸し出し、その対価として収益を得られる仕組みだ。

今回のサービスは、アブダビ・グローバル・マーケット(ADGM)のブローカーディーラーであるネスト・トレーディング(Nest Trading Limited)を通じて提供される。

バイナンスによると、ネスト・トレーディングはユーザーの注文を米証券インフラ企業アルパカ(Alpaca)へ取り次ぐ。アルパカは証券取引の執行や清算、決済、カストディ(資産管理)を担うという。なお、バイナンスは証券の保管や管理は行わないとしている。

さらに、バイナンスは今後数週間以内に、規制承認を前提としてトークン化証券「bストックス(bStocks)」を導入する予定だ。

bストックスは、一部の米国株およびETFを表すトークン化証券で、アブダビ・グローバル・マーケットに登録された特別目的会社(SPV)のビーテック・ホールディングス(BTECH Holdings Ltd)が発行する。ローンチ後はバイナンス取引所で取引可能になる予定だ。

バイナンスによると、bストックスは伝統的な株式保有とオンチェーン金融をつなぐ仕組みとして提供される。将来的には、レンディングや流動性提供など、分散型金融(DeFi)での活用も想定しているという。

ただし、bストックスは株式そのものではなく、保有者に対象企業の株式を直接所有させるものではない。また、発行にはアブダビ・グローバル・マーケットの金融サービス規制機構(FSRA)の承認が必要となる。また、bストックスは米国で登録されておらず、米国人向けには提供されない。

参考:プレスリリースアルパカ
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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