2016年ICOで凍結の約1000ETH、9年越しに投資家へ返金開始

返金機能の不具合で凍結されていたETHを回収

ブロックチェーンセキュリティ研究者のフロレント(0xflorent.eth)氏が、2016年に実施された暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「ホンコイン(Hong Coin)」のICOで凍結されていた約1,003.62ETHの回収を支援し、投資家への返金が開始されたことが明らかになった。同氏が5月31日に自身のXアカウントで報告した。

ホンコインは、イーサリアム(Ethereum)コミュニティ主導で投資先を決定する分散型ベンチャーファンド構想として2016年に立ち上げられたプロジェクトだ。同年8月から10月にかけてICOを実施したが、資金調達目標に到達せず、計画は実現しなかった。

同プロジェクトは、本来、投資家へETHが返還される設計となっていたが、返金機能の不具合により資金がコントラクト内に残されたままとなっていたという。フロレント氏によると、約9年間にわたり資金は動かせない状態となっていた。

フロレント氏によると、返金を妨げていた原因はコントラクト内の不具合だったという。同氏は、ホンコインの運営関係者と協力し、管理者向け機能に存在していた整数オーバーフロー(Integer Overflow)の脆弱性を利用することで、返金処理を実行したと説明している。

同氏によれば、この手法により48人の投資家が返金対象となった。記事執筆時点では、そのうち2人が合計96.5ETHを受け取っているという。オンチェーンデータでは、少なくとも4件、合計125.54823308ETHの返金が確認できる。

また今回の対応は、フロレント氏が単独で資金を移動させたものではない。同氏はホンコインの運営関係者へ連絡を行い、イーサリアムのテスト環境で手順を検証したうえで、運営関係者が管理権限を持つマルチシグウォレットから必要なトランザクションを実行したと報告している。

 

参考:GitHub 
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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