米SEC、カナリーキャピタルの「ライトコイン現物ETF」に関するコメント募集開始

SECがCanaryのライトコインETFに関するコメント募集

米証券取引委員会(SEC)が、米暗号資産(仮想通貨)運用会社カナリー(Canary)社が申請した「ライトコイン現物ETF(スポットETF)」に関する一般からのコメント募集を1月30日開始した。

これは、SECが最終的な承認または却下を決定するプロセスの一環であり、連邦官報への掲載後21日以内にコメントを提出するよう求めている。

カナリー社は昨年10月に「ライトコイン現物ETF」に関する登録届出書「S-1申請書」をSECへ提出。続いて、米ナスダック(Nasdaq)が1月16日に、同社の同ETFに関する「19b-4申請書」を提出し、SECの審査プロセスは次の段階へ進んでいる。

「19b-4申請書」は、自主規制団体による規則変更案の提出に必要な書類で、この承認を受けた後に「S-1申請書」の最終承認が行われる。基本的にはまず「S-1申請書」を提出した後にSECの審査が進められ、次に「19b-4申請書」を提出、SECがそれを確認したら「S-1申請書」の最終承認に入るという流れだ。

ブルームバーグのアナリストであるエリック・バルチュナス(Eric Balchunas)氏はXの投稿で、「これまでSECに認識されたアルトコインETFの19b-4申請書はなかった。他の申請はゲンスラー前SEC委員長によって撤回を求められていたが、今回の申請は承認プロセスが進んだ初の事例となる」とコメントした。

さらに、「S-1申請書に対するSECのコメントも考慮すると、今回の申請は要件をすべて満たしており、現在最も進展しているスポットETF案件だ」と述べ、「SECが規定の240日間をすべて使うのか、それともより早く判断を下すのかは不透明だ」と分析している。

また、ブルームバーグインテリジェンスのジェームス・セイファート(James Seyffart)氏も「カナリー社のライトコインETF 19b-4申請書がSECに正式に認識されたことを確認した(予想通り)」とXに投稿し、この進展を裏付けている。

ちなみに、豪州のデジタル資産運用会社モノクロームアセットマネジメント(Monochrome Asset Management)が1月28日に、シーボー(Cboe)オーストラリア取引所へ「ライトコイン現物ETF(スポットETF)」の申請を行っている。

参考:SEC
画像:iStock/olegback・keko-ka

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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