Standard Charteredが香港で法人向けトークン化預金開始
英大手銀行スタンダードチャータード(Standard Chartered)が、香港で法人顧客向けのトークン化預金サービスの開始を11月2日に発表した。
同行は、香港金融管理局(HKMA)の試行基盤「アンサンブルTX(EnsembleTX)」を活用し、同基盤に参加する銀行間でトークン化預金をリアルタイムに移転可能にしたとのこと。銀行間の精算は24時間365日可能だという。
トークン化預金とは、銀行預金をブロックチェーン上で扱えるトークンとして表したものだ。今回のサービスは、同行独自のブロックチェーン基盤上に構築されている。対象となる法人顧客は、銀行預金を企業グループ内の資金管理や投資関連の業務に活用できるという。
HKMAも11月2日、アンサンブルTXにトークン化中央銀行マネー(CeBM)を用いた銀行間精算機能を導入したと発表した。スタンダードチャータードによると、同サービスはホールセール型中央銀行デジタル通貨(wCBDC)を含む中央銀行マネーによる銀行間精算に対応する。同行は、企業や金融機関の資金管理、投資取引の効率化を目指している。
すでに香港拠点の資産運用会社チャイナAMC(China Asset Management)香港、香港の金融テクノロジー企業フィンループ(Finloop)、香港当局の認可を受けた暗号資産(仮想通貨)取引プラットフォームのパンサートレード(PantherTrade)が、アンサンブルTXを活用したトークン化預金の実取引や、トークン化マネーマーケットファンド(MMF)の精算を実施したという。
またスタンダードチャータードは、米デジタル資産インフラ企業ファイアブロックス(Fireblocks)と提携し、同社のプラットフォームに銀行機能を組み込む方針も明らかにした。香港拠点のデジタル資産企業ハッシュキー(HashKey)も今回の取り組みに参加している。ハッシュキーは11月3日、同行のトークン化預金サービスを自社の資金管理や精算業務に利用していると発表した。
スタンダードチャータードによると、香港は今回のサービスを法人顧客向けに提供するグループ初の市場だという。同行は今後、他の市場にもサービスを展開する方針だ。
アンサンブルTXは、HKMAが進めるトークン化金融プロジェクト「プロジェクトアンサンブル(Project Ensemble)」の試行段階に当たる取り組みだ。2025年11月に開始され、管理された試行環境でトークン化預金やデジタル資産を用いた実取引を扱っている。当初、銀行間精算には香港ドルの即時グロス決済(RTGS)システムが使用されていた。HKMAによると、参加銀行は12行、銀行以外の参加企業は20社に拡大しているとのことだ。
参考:スタンダードチャータード銀行
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