フロリダ州が暗号資産準備金創設を検討
米フロリダ州が、暗号資産(仮想通貨)を戦略的準備金として保有するための法的枠組みを新設する法案を2025年12月30日に州上院へ提出した。
提出したのは法案「SB 1038(Florida Strategic Cryptocurrency Reserve)」で、州の最高財務責任者であるチーフ・ファイナンシャル・オフィサー(Chief Financial Officer:CFO)に、暗号資産準備金の取得や管理、運用に関する権限を付与する内容となっている。
SB 1038は、フロリダ州の「戦略的暗号資産準備金(Florida Strategic Cryptocurrency Reserve)」について、州CFOが管理・運用(取得、交換、売却、保有など)できる枠組みを定めるものだ。準備金の運用にあたっては、暗号資産を換金して州財務(State Treasury)へ一時的に移す仕組みも規定している。
なお、準備金の信託基金(Trust Fund)整備は、リンクド・ビルのSB 1040(Trust Funds/Florida Cryptocurrency Reserve)とセットで扱われている。
準備金として購入できる暗号資産については、過去24か月間の平均時価総額が5,000億ドル以上であることが条件とされている。この条件は非常に高く、現時点では主に「ビットコイン(BTC)」が想定対象となる可能性が高い。
また同法案では、暗号資産準備金の管理・運営にあたり、州CFOが第三者と契約を締結できることも認めている。さらに、州CFOに対して助言を行う「フロリダ州戦略的暗号資産準備金諮問委員会」の設置も盛り込まれた。
SB 1038は、2026年1月7日に上院の銀行・保険委員会などに付託された。フロリダ州議会の2026年通常会期は1月13日に開会し、3月13日が会期最終日とされており同法案はこの会期中に審議される見通しだ。
法案が可決・成立した場合、施行日は2026年7月1日が予定されている。ただし、関連法案が同一会期中に成立することが条件とされている。
なお米国では、州レベルで暗号資産準備金の法整備が相次いでいる。実際の取得(購入)まで進んだ例としてはテキサス州が報じられている一方、ニューハンプシャー州は州法成立が確認されている。
テキサス州では、法案「SB 21(Texas Strategic Bitcoin Reserve and Investment Act)」が2025年6月20日に成立(即時施行)し、「戦略的ビットコイン準備金(Strategic Bitcoin Reserve)」の枠組みが整えられている。
報道によれば、同準備金は2025年11月に500万ドル相当の「ビットコイン」を購入しており、暗号資産銀行との契約が整うまでの暫定措置と説明された。購入はブラックロックの現物ビットコインETF(IBIT)経由だったとされる。
ニューハンプシャー州では、暗号資産を公的資金として保有・管理できる制度を認める州法がすでに成立している。こちらも州レベルでの暗号資産準備金制度として位置づけられ、法的な受け皿が確立している点で成立例の一つとなっている。
参考:SB
画像:PIXTA