取引前後とトークン流通のリスクを評価
日立製作所が、資金洗浄対策(AML)のモニタリングサービス「デジタルアセットAMLプラットフォーム(Digital Asset AML Platform)」の提供を10月1日に開始した。同社が10月5日に発表した。
同サービスは、暗号資産(仮想通貨)やステーブルコインなどの取引が対象となる。金融機関や暗号資産関連事業者などに向け、取引やウォレットに関するリスク評価を支援するという。
日立によると、デジタルアセットを悪用した金融犯罪は、複数のウォレットや取引所、ブロックチェーンを経由して複雑化している。そのため、個社が保有する取引情報や既知のリスク情報だけでは、リスクの全体像を把握しにくい場合があるという。
同サービスでは、外部のブロックチェーン分析情報や制裁・犯罪関連情報、オンライン詐欺関連情報などを活用する。これらにAI・機械学習による分析や事業者間で活用可能なリスク情報を組み合わせ、リスクの兆候を多角的に評価するとのこと。
具体的には、取引後のリスク変化を継続的に確認する「事後モニタリング」と、取引前に相手先アドレスを評価する「オンライン即時評価」を提供する。また、ステーブルコインなどの発行後の流通リスクを確認する「トークンモニタリング」も備える。
さらに、ある利用事業者が把握したリスクの兆候を、他の利用事業者のモニタリングにも活用する仕組みを採用する。事業者間で活用する情報としては、ウォレットアドレスやトランザクションハッシュ、リスクカテゴリ、検知理由などを想定している。個人属性情報は共有の対象としない。
なお、同サービスの評価結果はリスクを判断するための材料であり、不正取引や法令違反を断定するものではない。最終的な対応は利用事業者が判断する。対応するブロックチェーンやトークン、評価機能は、契約内容や提供条件によって異なる。
同サービスには、日立が2025年からデジタルアセット取引関連事業者やAML関連技術提供者と進めてきた実証実験の成果が活用されているとのこと。2026年3月から5月に実施した第2回実証実験は、金融庁の「FinTech実証実験ハブ」の支援を受けた。日立によると、実証では複数の情報と分析手法を組み合わせたリスク評価について、実務への適用可能性を確認したとのことだ。
参考:プレスリリース
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