アムンディがトークン化シェアクラス立ち上げ
欧州大手の資産運用会社アムンディ・アセット・マネジメント（Amundi Asset Management：以下、アムンディ）が、同社運用のユーロ建てマネーマーケットファンド「AMUNDI FUNDS CASH EUR」のトークン化シェアクラスをイーサリアム（Ethereum）上でローンチしたと11月27日に発表した。
トークン化シェアクラスとは、ファンドの持分をブロックチェーン上でトークン化したものだ。今回アムンディがローンチしたトークン化シェアクラスの名称は「AMUNDI FUNDS CASH EUR – J28 EUR DLT（C）」。同社にとってトークン化シェアクラスのローンチは今回が初めてとなる。
このトークン化シェアクラスの最初の取引は11月4日に実施され、現在はハイブリッド方式で販売されている。ハイブリッド方式の販売により、銀行や証券会社などを利用する投資家が従来どおりAMUNDI FUNDS CASH EURへアクセスできる一方で、トークン化シェアクラスを通じても投資が可能だという。
また、同ファンドはイーサリアムを用いることで、ファンド単位の透明な記録管理と取引のトレーサビリティを確保しているとのこと。さらに、イーサリアムの活用は投資家とファンド販売事業者にとって、即時注文執行や新たな投資家層へのリーチ拡大、24時間365日の運用可能性といったメリットがあるという。
今回のローンチは、欧州大手の資産サービス事業者であり証券代行（トランスファーエージェント）としても活動するカセイ（CACEIS）とのパートナーシップのもと実現したとのこと。カセイは、ファンド単位のトークン化に必要な技術・インフラ、投資家向けデジタルポートフォリオ、および申込・解約のためのデジタル注文プラットフォームを提供する企業だ。
参考：アムンディ
画像：Reuters