トレザーとワンキーが販売店網縮小へ、レジャー製品の改ざん事件受け

ワンキーはCryptoBilis購入者に無償交換を案内

ハードウェアウォレットメーカーのトレザー(Trezor)とワンキー(OneKey)が、正規販売店網を縮小する方針を明らかにした。トレザーは10月13日に公式Xで、ワンキーは10月12日に公式ブログと公式Xで、それぞれ対応を発表した。

今回の対応の背景には、販売店クリプトビリス(CryptoBilis)を通じて購入されたレジャー(Ledger)製ハードウェアウォレットに関する資産盗難の報告がある。ワンキーの声明によると、レジャーは被害を受けた端末に不正なハードウェアが組み込まれていたことを確認している。

ハードウェアウォレットは、暗号資産(仮想通貨)の秘密鍵をオフラインで管理する専用端末だ。クリプトビリスは、レジャーのほか、トレザーやワンキーなどの製品も販売していたという。

トレザーは、最近のサプライチェーン上の事件を受け、取引先への確認をより効果的に行うため、販売店数を削減すると説明した。同社は今回の対応を、慎重を期した予防措置と位置付けている。

一方ワンキーは、クリプトビリスの正規販売店認定を取り消した。同社は声明の公表時点で、今回の事件に関連したワンキー利用者の資産盗難報告は受けていないとしている。

ワンキーは新規販売店の受け入れを即時停止し、すべての既存販売店を再審査する。事業主体を確認できない販売店や、最終的な実質所有者が不明な販売店については、認定を取り消し、公式サイトの掲載から削除する方針だ。

同社は、再審査によって販売店網が大幅に縮小すると説明した。審査完了後、ワンキーは正規販売店の全リストを公式サイトで公開する予定だ。

またワンキーは、2026年3月1日から同声明の公開日である10月12日までに、クリプトビリスで購入された同社のハードウェアウォレットを無償交換する。機種や初期設定・使用の有無を問わず対象とし、申請期限は12月31日としている。申請には購入証明または領収書の提示が必要となる。

交換品は、ワンキーの公式ストアから直接発送される。原則として同じ機種の新品が提供されるが、在庫がない場合はより新しい機種に無償で交換される。旧端末の返送は不要だ。

ワンキーは、対象端末が未設定の場合は初期設定を行わず、交換を申請するよう案内している。すでに同端末で資産を管理している利用者には、既存のリカバリーフレーズが漏えいしている可能性があるものとして扱い、新たなフレーズで作成したウォレットへ資産を移すよう求めた。

リカバリーフレーズは、ウォレットの復元に用いる単語の組み合わせだ。ワンキーは、交換端末に古いフレーズを取り込まないよう呼びかけている。同社のサポートが、リカバリーフレーズや暗証番号(PIN)を尋ねることはないとも説明した。

なおレジャーは、日本時間10月14日の公式X投稿で、東南アジア6カ国と香港の販売店・流通業者に対し、調査が続く間の製品販売停止と店頭からの撤去を要請したと発表した。対象はインドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア、香港だ。

レジャーは同投稿時点で、確認済みの資産流出事例は東南アジアに限られ、他地域で購入された端末に関連する資産流出は確認していないと説明した。同社のインフラやシステム、サービス、直販経路が侵害された兆候も確認していないとしている。

参考:トレザー・ワンキー
画像:PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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