「そうだったのかブロックチェーン」Ep.13
このポッドキャスト番組では、日銀・金融庁で銀行監督の経歴をもち、現在は周南公立大学情報科学部でブロックチェーンについての教鞭をとる内田善彦と、グルメアプリのファウンダーとして、Web2サービスにブロックチェーンを掛け合わせWeb3事業を構築したキャリアを持つ酒井勇也、そしてクリプト専門メディア「あたらしい経済」副編集長の大津賀新也の3人が、ブロックチェーンについて知っておくべきことを紹介します。
第13回目となる今回は、第1部で扱ってきた「トークンとは何か」を踏まえ、第2部「既存金融×ブロックチェーン」の第1回として、金融の入り口にある「取引」と「譲渡」について議論しました。
金融を「お金の融通」と定義し、決済だけで閉じるなら金融は要らず、そこに「与信」が加わってはじめて金融になると整理。リンゴを100円で売買する原始的な取引を例に、同じ場所で同時に交換する「DVP(デリバリー・バーサス・ペイメント)」なら債権債務は残らない一方、遠隔地や時間差の取引では所有権のズレが生まれ、相手を信じる「与信」が必要になることを確認しました。与信は貸付ではなく将来の実現への期待であり、三角取引や仕入れと販売の時差を回して経済を広げるエンジンだと解説しました。
後半では握りしめられない財産の所有へと話を広げ、債権を紙にした「有価証券」が電子化され「ほふり(証券保管振替機構)」へ移り、法律がそのデータベースを「正」と定めることで所有権の移転が成り立つ構図を確認。そのうえで、暗号資産やセキュリティトークンの所有権は民法上なお曖昧で、オンチェーンファイナンスは動いても法や裁判所の裏付けが未整理ではないか、と問題提起しました。
なお第13回から第18回では、既存金融の基礎からブロックチェーンとの接合の可能性に迫ります。
次回、第14回目は2026年8月25日に配信予定です。
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出演者
内田善彦
1994~2023年日本銀行。金融研究所・企画役、金融機構局・企画役(グループ長)等。金融機関のリスク管理・経営管理に関して様々な角度から考察を加える。この間、金融庁、大阪大学、東京大学でも勤務。2023年6月〜11月株式会社クエストリー取締役、2024年4月〜12月カシェイ取締役として、web3スタートアップに経営者として参画。現在は、周南公立大学情報科学部教授(2023年6月から)として教鞭を執る傍ら、株式会社サイバーリンクス社外取締役(2024年3月から)としてデジタルIDや電子署名関連のビジネス等を推進するほか、株式会社ゆいづむ代表取締役(2025年10月から)としてブロックチェーン活用に関連するコンサルティングを行う。
Xアカウント:https://x.com/uchida_tomato
酒井勇也
学生時代に株式会社SARAHを共同創業。日本最大級のメニュー特化型グルメアプリ「SARAH」に加え、大手食品メーカー向けの外食ビッグデータサービス「FoodDataBank」を構築した。COOとして累計10億円の資金調達やM&A、PMIを主導。2019年より、SARAHのWeb3化を主導。食・ヘルスケアのデータ管理に特化したレイヤー1独自ブロックチェーン「ONIGIRI Chain」の開発や、トークンエコノミーを構築した。2025年の代表取締役退任を経て独立。現在は、実需を伴うブロックチェーン活用やWeb3事業の社会実装に特化したコンサルティングを展開している。
Xアカウント:https://x.com/skyuya03
聞き手:あたらしい経済 副編集長 大津賀新也
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