ストラテジー、2022年12月以来初のBTC売却。優先株配当に充当へ

優先株分配の原資に

上場企業によるビットコイン(BTC)保有数で世界第1位の米ナスダック上場企業ストラテジー(Strategy)が、2022年12月以来初めてビットコイン(BTC)を売却したことが、SECへ6月1日付で提出された報告書「フォーム8-K(Form 8-K)」で明らかになった。

5月26日から31日にかけて売却されたのは32BTCで、平均売却価格は1BTCあたり約77,135ドル(約1,232万円)、総額は約250万ドル(約4億円)。同社は、この売却代金を優先株の分配支払いに充てる見込みだと説明されている。

ストラテジーは、5月14日発生の事象として5月15日に提出した報告書Form 8-Kで、2029年満期の0%転換シニア債について、額面総額約15億ドル(当時約2,381億円)分を推定約13.8億ドル(約2,204億円)の現金で買い戻す私的取引の合意を公表。買戻し資金には、現金やATMプログラムに基づく証券売却代金に加え、BTC売却代金を充てる可能性もあるとしていた。

前回の売却は2022年12月だった。当時は704BTCを売却しているが、これはいわゆる「タックスロスハーベスティング(損出し)」を目的としたものだった。同社はその2日後に、売却分を上回る810BTCを買い戻している。

Form 8-Kには、「売却代金は優先株の分配支払いに充てられる見込み」と記されている。

今回の売却は前回の10分の1以下の規模にとどまるが、配当原資の確保を目的としている点で、これまでの売却とは性質が異なると言えよう。

5月31日時点で、同社が保有するビットコインは843,706BTC。総取得コストは約638億7,000万ドル(約10兆1,987億円)で、平均取得単価は1BTCあたり75,699ドル(約1,200万円)となっている。

32BTCの売却は、この膨大な保有量から見れば小さく見えるが、投資家が注目しているのは規模ではなく、先例だ。

同社は現在、利回り10%のSTRF、8%のSTRK、変動金利で現在年率11.50%のSTRCなど、複数の優先株を発行している。これらは同社にとって定期的な配当負担となる。

ストラテジーは、配当や負債の利払いに備えた「USDリザーブ」として9億ドルを積み立てている。一方で、今回ビットコイン売却という手段に踏み切ったことで、今後も小規模な売却が繰り返されるのか、市場の関心が集まっている。

参考:8-K提出書類
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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