米BNYメロン、暗号資産カストディサービス提供へ

米BNYメロン、暗号資産カストディサービス提供へ

米大手銀行BNYメロン(BNY Mellon)が、暗号資産(仮想通貨)のカストディプラットフォームの米国での提供開始を10月11日に発表した。一部の顧客はビットコイン(BTC)とイーサー(ETH)の保有と送金が可能になったとのこと。

BNYの顧客は従来の金融資産と暗号資産の両サービスを提供する信頼できるプロバイダーを求めており、同社のカストディプラットフォームはその要求に応えるための取り組みの一環だという。なおBNYメロンは2021年に企業向け暗号資産関連の部門を結成している。

ちなみにBNYメロンが携わった最近のレポートによれば「ほぼすべての機関投資家(91%)がトークン化された商品への投資に関心を持っている。また機関投資家の41%が現在、暗号資産をポートフォリオに保有しており、さらに15%が今後2年から5年以内に暗号資産をポートフォリオに保有する予定」とのことだ。

BNYメロンの最高経営責任者兼社長ロビン・ヴィンス(Robin Vince)氏は「世界の投資可能資産の20%以上に触れているBNYメロンは、ブロックチェーン技術とデジタル資産を通じて金融市場を再構築する規模を持っています。私たちはイノベーションの旅の次の章を始めるにあたり、金融業界の推進を支援することに興奮しています」とリリースで伝えている。

BNYメロンの証券サービス&デジタル部門CEOであるローマン・レゲルマン(Roman Regelman)氏は「暗号資産カストディによって、進化するこの分野への信頼と革新の旅を続けるとともに、最先端の技術を取り入れフィンテック企業とのコラボレーションを実現します」と伝えている。

なお今年の4月より、BNYメロンは米ドルステーブルコイン「USDC」のカストディアンとなっている。

関連ニュース

BNYメロン、米ドルステーブルコイン「USDC」のカストディアンへ

進む貿易金融のデジタル化、BNYメロンが「マルコポーロ」に参加

シティバンクやBNYメロンらがブロックチェーン債発行へ、マーケットノードと提携

グレイスケールが大手銀行BNYメロンと提携、ビットコインETFの準備開始

ナスダック、暗号資産事業立ち上げ、機関投資家向けカストディ提供へ

参考:BNYメロン
デザイン:一本寿和
images:iStocks/wacomka・Ninja-Studio

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【5/8話題】FTXが再編計画修正案を提出、グレースケールがイーサリアム先物ETFの申請を撤回

FTXが再編計画修正案を提出、債権者らへの支払い145~163億ドル見込む、グレースケール、承認可否判断前にイーサリアム先物ETFの申請を撤回、米SEC委員長、「暗号資産事業者の法順守監視はユーザー保護の一端を担っている」、ビットポイントに「ソラナ(SOL)」上場、ステーキングサービスも提供開始、豪州財務局が暗号資産取引所にユーザー情報を要求、税金取り締まりで、英レボリュート、プロトレーダー向け暗号資産取引所「Revolut X」開設、メタマスク、有害なMEVからユーザーを保護する機能「スマートトランザクション」追加、アスター、「Astar zkEVM」上でのTGE支援プログラム「TGE Catalyst Grant」発表、暗号屋とKlimaDAO JAPANが提携、地球環境に配慮した実証実験を実施へ、コロンビア大手銀行、暗号資産取引所「Wenia」立ち上げ=報道