ストラテジー、優先株4銘柄の日次配当への変更を株主承認。STRCは11月から適用予定

ストラテジーの優先株4銘柄、日次配当への変更が承認

米ナスダック上場のビットコイントレジャリー企業ストラテジー(Strategy)が、優先株4銘柄の配当を日次化するための条件変更について、株主承認を得たと10月28日に発表した。

対象は「STRF」、「STRC」、「STRK」、「STRD」で、STRCは11月1日から、残る3銘柄は2027年1月1日から新制度を適用する予定だ。ただし、適用には各優先株の条件を定める変更後の書類の提出と効力発生が必要となる。

ストラテジーが米証券取引委員会(SEC)に提出した報告書「フォーム8-K(Form 8-K)」によると、同日の臨時株主総会では、暫定的な投票結果に基づき、条件変更に必要な賛成票が得られた。また、同社の会長であるマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏は自身のXアカウントで、暫定的な集計では投じられた票の99.3%が賛成だったと明らかにした。

優先株とは、普通株と比べて配当などについて優先的な権利が設定された株式だ。ストラテジーは、ビットコイン(BTC)の購入などに必要な資金を調達するため、複数の優先株を発行している。このうちSTRCは、配当率を定期的に見直す変動配当型の永久優先株だ。永久優先株には満期が設定されていない。

今回の変更により、STRCでは月2回、残る3銘柄では四半期ごとだった配当基準日が、週末や祝日を含む毎日に変更される。配当基準日とは、配当を受け取る権利を持つ株主を判定するための日付だ。これまでSTRCの配当基準日は月2回、残る3銘柄は四半期ごとだったが、変更後は毎日設定される。一方、配当金は原則として翌営業日に支払われるため、週末や休業日には複数日分がまとめて支払われる。

具体的には、米国の証券保管振替機関であるデポジトリー・トラスト・カンパニー(The Depository Trust Company:DTC)を通じて清算される株式では、週末やDTCの休業日に当たる配当基準日は、直前のDTC営業日として扱われる。ストラテジーが示した例では、11月6日から8日までの3日分の配当が、11月9日にまとめて支払われる。また、新制度に基づく最初の支払日は、STRCが11月2日、残る3銘柄が2027年1月4日となる予定だ。ただし、配当を受け取る権利の取り扱いは、利用する取引市場や証券会社などによって異なる場合がある。

ストラテジーは今回の変更により、配当が発生してから投資家が受け取るまでの期間を短縮し、優先株の流動性や価格の安定性を高めることを目指している。流動性とは、株式を売買しやすい度合いを指す。なお、同社が事前に公表した株主向け資料では、今回の制度変更によって年間の配当率や配当総額は変わらないと説明されている。

同社は6月29日に公表した資本管理方針で、STRCの市場価格が長期的に99~100ドル(約1万5,614~1万5,772円)で推移することを企業目標に掲げていた。ストラテジーは、この目標の達成に向けて、市場価格や金利環境などを踏まえながら、STRCの配当率を月次で見直す方針だ。

ストラテジーは直近でSTRCの買い戻しも実施している。同社が10月26日にSECへ提出したフォーム8-Kによると、10月19日から25日までの期間にSTRCを206万8,459株、総額2億490万ドル(約323億円)で買い戻した。一方、同期間にはBTCの購入および売却を行わなかった。

参考:フォーム8-K
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。