ヘックストラストが「wXRP」ローンチへ、ソラナに近日対応

wXRPがソラナに近日対応へ

香港の機関投資家向けデジタル資産カストディ企業のヘックストラスト(Hex Trust)が、暗号資産(仮想通貨)エックスアールピー(XRP)に1:1で裏付けられた「ラップドエックスアールピー(wXRP)」の発行とカストディ(保管)予定を12月12日に発表した。

wXRPは、相互運用プロトコル「レイヤーゼロ(LayerZero)」の「オムニチェーンファンジブルトークン(Omnichain Fungible Token:OFT)標準」を採用し、複数チェーンでの対応が可能となっている。発表によるとwXRPはソラナ(Solana)、オプティミズム(Optimism)、イーサリアム(Ethereum)、ハイパーEVM(HyperEVM)で利用可能にする計画のようだ。なおソラナ公式XからはwXRPの近日中の対応が同日に発表されている。

またwXRPは、ヘックストラストの規制対象カストディに保管されたネイティブXRPと1:1の交換性を維持しているという。総ロック数(TVL)1億ドル(約155億円)超でローンチされ、ラップ資産として初日から確固たる流動性基盤を確保するとのこと。そしてヘックストラストの認可加盟企業は、wXRPのミント(発行/鋳造)と償還をシームレスに行えるという。同量のXRPが預け入れられた場合にのみ発行され、XRPが償還されるとwXRPは焼却される。これにより、wXRPの総供給量は常に保有XRPと一致するとのことだ。

さらにwXRPは、サポート対象のDeFiプラットフォームでの利用も可能になる。これによりユーザーや機関は、スワップ、流動性供給による報酬機会が得られる。

XRPは米リップル(Ripple)社が主要開発者としてかかわったブロックチェーン「XRPレジャー(XRP Ledger:XRPL)」のネイティブトークンだ。リップルは独自の米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」をXRPLおよびイーサリアム(Ethereum)上で発行しており、wXRPはRLUSDが利用可能な他のチェーン上でRLUSDとの取引ペアおよび流動性ペアとして利用可能になる。このユースケースはヘックストラストより紹介されている。

現在ヘックストラスト加盟店向けにwXRPの早期アクセスとオンボーディングのための事前登録が可能となっている。 

 

参考:ヘックストラスト
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。