米財務省とIRS、暗号資産ブローカーへの報告義務を撤回

バイデン政権時の規則が廃止に

米財務省(U.S. Treasury)と内国歳入庁(IRS)は、取引所や決済代行業者を含む暗号資産(仮想通貨)ブローカーに対し、利用者のデジタル資産の売却や交換に関する情報開示を義務付けていた「暗号資産ブローカー規制」を廃止すると、7月10日に発表した。

この規則は、納税を怠っている可能性のある暗号資産利用者を取り締まる目的で、2021年のインフラ整備法(Infrastructure Investment and Jobs Act)を受けて導入されたもの。DeFi(分散型金融)プラットフォームや非カストディ型ブローカーにも同様の報告義務を課す内容だった。

規則では、デジタル資産ブローカーが株式や債券等と同様に、納税報告書案「フォーム1099-DA(Form 1099-DA)」による売却額報告を行うことを求めていた。

また、「ブローカー」の定義には、中央集権型・分散型取引プラットフォーム、決済処理業者、オンラインウォレット事業者が含まれ、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、NFTも対象となっていた。

財務省は当初、この規則を2025年から2026年申告シーズン向けに適用する計画だったが、今回廃止を決定した。

今回の廃止は、議会審査法(Congressional Review Act: CRA)に基づき、連邦規則集(CFR)から当該規定を削除し、規則が施行される直前の内容に元に戻すという形で発表された。つまりこの規制は、未施行のまま廃止となった格好だ。

米国の前大統領であるジョー・バイデン(Joe Biden)政権下に提案されたこの規制案は、DeFiプラットフォームへの過度な報告義務が業界から、「プライバシーの侵害にあたる」という声や「DeFiや暗号資産業界の成長阻害になりうる」といった批判を受けていた。

参考:財務省発表
画像:iStock/vitacopS

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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