コインベース、米国外の個人ユーザー向けに無期限先物取引を提供開始

コインベースが米国外の個人ユーザー向けに無期限先物取引を提供開始

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、米国以外の個人ユーザーに対し、「パーペチュアル取引(永久先物取引/無期限先物取引)」の提供開始を10月18日発表した。

コインベース提供の「パーペチュアル取引」では、ビットコイン(BTC)・イーサリアム(ETH)・ライトコイン(LTC)・リップル(XRP)が取り扱われるとのこと。レバレッジ倍率はBTC・ETH・LTCが最大5倍、XRPが最大3倍となっているという。

また手数料率は、メーカーが0%、テイカーが0.003%とのこと。決済については、米ドルステーブルコインのUSD Coin(USDC)にて行えるとのことだ。

なお今後数か月以内に契約種類が追加される予定だという。

コインベースの「パーペチュアル取引」の利用には、同サービスの紹介ページからメールアドレスを入力することで、居住地域からの利用可否が確認できるようになっている。なお日本については、そもそもコインベースジャパンが事業縮小による取引停止をしているため同サービスは利用できない。

コインベースによる「パーペチュアル取引」は、個人ユーザー向け取引プラットフォーム「コインベースアドバンスド(Coinbase Advanced)」にて提供される。同プラットフォームは上級トレーダー向けに構築されたものであり、同じく上級トレーダー向けに提供されている「コインベースプロ」に代わるものである。なお「コインベースプロ」は近日中に廃止予定とのこと。

ちなみに「コインベースアドバンスド」は、バミューダ金融庁(BMA)から規制承認を得ているバミューダ諸島のオフショアデリバティブ取引所「コインベースインターナショナルエクスチェンジ(Coinbase International Exchange)」が運営をしている。

同取引所は、今年5月に設立されており、米国以外の的確な管轄区域に拠点を置く「機関投資家」へサービス提供を行うとして営業がスタートしていた。

なお「パーペチュアル取引」とは、現物と先物、CFD(差金決済取引)の特徴を併せ持つデリバティブ取引だ。従来の先物取引では契約時に決済満期日と、その日にいくらで売買するのかを決定するが、パーペチュアルには限月が無く、無期限に建玉を保持することが可能だ。

コインベースによると世界の暗号資産デリバティブ市場は世界中の暗号資産取引量の75%を占めているとのことで、このことはパーペチュアル先物などの商品に対するトレーダーの強い需要を明確に示していると説明されている。

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参考:コインベース
デザイン:一本寿和
images:iStocks/sandipruell

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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