イーサリアム財団の共同エグゼクティブディレクター兼理事、シャオウェイ・ワンが退任

EFのワン共同エグゼクティブディレクター兼理事が退任

イーサリアム財団(Ethereum Foundation:EF)の共同エグゼクティブディレクター兼理事であるシャオウェイ・ワン(Hsiao-Wei Wang)氏が、両職を退任した。同氏が6月18日にXで発表した。

ワン氏は投稿で、サバティカル(休暇)を経て、自身の優先事項や今後築きたい生活について考える時間を得たと説明。また同氏の休暇中には、バスティアン・アウエ(Bastian Aue)氏が慎重かつ思慮深く移行を導いたとして、アウエ氏や移行プロセスに携わった関係者に謝意を示した。そのうえで、時間が経つにつれて、今が身を引く適切なタイミングだと感じるようになったとし、共同エグゼクティブディレクターおよび理事の職を退くことを決めたとワン氏は述べている。

また同氏は、イーサリアムについて特定の役職や組織、一時点を超えた存在だとし、今後についてはまだ検討中だが、自宅に近い場所で過ごす時間を増やす見込みだと説明している。一方で自身について、イーサリアムコミュニティの一員であり続ける考えも示した。

ワン氏は、2025年3月17日付でトマシュ・スタンチャック(Tomasz Stańczak)氏とともにEFの共同エグゼクティブディレクターに就任した。EFは当時、新たなリーダーシップ体制の一環として両氏の就任を発表していた。

EFは同年4月28日に公開した管理体制と理事会構成に関するブログで、ワン氏を共同エグゼクティブディレクターおよび理事会メンバーとして位置付けていた。同ブログでは、ワン氏が理事会、経営陣、マネジメントの橋渡し役を担うと説明されていた。

なおEFでは、2026年2月に共同エグゼクティブディレクターだったスタンチャック氏が退任を決め、EF理事会がアウエ氏を暫定共同エグゼクティブディレクターに任命している。アウエ氏はそれ以前からEFの経営チームの中核メンバーとして、助成金、エンタープライズ、運営などを担当していたという。

ワン氏の退任後の後任について、EFからの正式発表は現時点で確認できていない。そのため、アウエ氏が暫定共同エグゼクティブディレクターとして移行を担う体制が、当面続く可能性がある。

イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏は5月、EFの今後の方向性について、同財団はイーサリアムの中心ではなく、明確な役割を持つ「1つのノード」であるべきだとの考えを示していた。

ブテリン氏は、EFが今後「活動範囲の広さ」より「長期存続」を優先し、活動範囲を絞り込んでイーサリアムにとって不可欠な領域へ集中するべきだと説明。また、主要メンバーの離脱を受け、EFは以前より「小さな船」になるだろうとしつつ、役割を限定した長期志向の組織へ移行することで、より長期的に存続する組織になるとの見方を示していた。

画像:PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。