米上院議員、ビットコイン戦略備蓄の法制化へ向け「Mined in America法案」提出

マイニング国産化も推進

米上院議員のビル・キャシディ氏(Bill Cassidy)とシンシア・ルミス氏(Cynthia Lummis)が、暗号資産マイニングの国内回帰を促進する「アメリカ産デジタル資産マイニング法案(Mined in America Act)」を議会に3月30日に提出した。

本法案は、暗号資産(仮想通貨)マイニングインフラの米国内整備を目的としており、主に以下の5点を柱としている。

1つ目は「アメリカ産デジタル資産マイニング」認証制度の創設、2つ目に敵対国製マイニング機器の段階的排除、3つ目に既存連邦プログラムの活用、4つ目に国内マイニング機器製造の支援、そして、戦略的ビットコイン備蓄の法制化の5つだ。

アメリカ産デジタル資産マイニング認証制度の創設では、商務省がマイニング施設およびマイニングプールを対象とした任意の認証プログラムを設立する。認証を取得した施設は、中国など外国の敵対勢力と関連する企業が製造したマイニング機器からの段階的な移行が求められる。

また、認証取得施設の移行支援については、新たな財政出動を行わず、既存の連邦エネルギー・農村振興プログラムを活用する方針だ。

さらに、米国立標準技術研究所(NIST)や製造業支援連携プログラム(Manufacturing Extension Partnership)を通じて、国内メーカーによる省エネ・高セキュリティなマイニング機器の開発を後押しする。

本法案のもう一つの柱が、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が2025年3月の大統領令で設立した「戦略的ビットコイン備蓄(Strategic Bitcoin Reserve)」の法制化だ。財務省内の制度として明文化することで、政権交代などによる政策変更リスクを低減し、国家レベルでのビットコイン保有を恒久的な枠組みへと格上げする狙いがある。

同大統領令によれば、準備金は刑事・民事手続きで没収されたBTCを原資とし、売却せず価値の保存を目的として保管するとされている。

法案を支持するサトシ・アクション・ファンド(Satoshi Action Fund)のCEO、デニス・ポーター(Dennis Porter)氏は、「米国はビットコインの世界ハッシュレートの38%を占めているが、そのマイニング機器の97%は中国から輸入されている。これはリーダーシップではなく、脆弱性だ」とコメント。サプライチェーンの国産化なくして、ビットコイン分野での真のリーダーシップはないと強調した。

キャシディ議員は「デジタル資産マイニングは米経済の重要な一部だ。米国内で行うべきだ」と述べ、ルミス議員は「トランプ大統領は米国をデジタル資産の世界的な中心地にすると約束した。この法案はその実現に向けた重要な一歩だ」とコメントしている。

法案の成立には上下両院での審議・可決が必要となる。暗号資産マイニングの脱中国依存と国内産業育成という観点から、今後の議会での議論が注目される。

参考:発表
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者