アスター(ASTR)、香港アニモカから戦略的投資を獲得、日本・アジアのエンタメIPをオンチェーン展開へ

アスターがアニモカと日本のエンタメIPをオンチェーン展開へ

レイヤー1ブロックチェーン「アスターネットワーク(Astar Network)」と香港拠点でブロックチェーンゲーム開発やWeb3分野への投資を行うアニモカ・ブランズ(Animoca Brands)との戦略的提携が5月21日に発表された。

なおこの提携にはアニモカからアスターへの出資も含まれているという。その額については非公開だ。

今回の提携によりアスターは、日本及びアジアの知的財産(IP)をオンチェーン化し、スケーラブルで消費者向けの体験を提供することを目指すエンターテインメントおよびゲームプロジェクトの拠点としての地位を強化するとのこと。

その主要な取り組みの一つとして、アニモカが主導するデジタルID基盤「モカネットワーク(Moca Network)」を活用した「アニメID(Anime ID)」が挙げれらている。

「アニメID」については、ソニーグループ(Sony Group)とアスターの開発を主導するスターテイルグループ(Startale Group)が共同開発したイーサリアム(Ethereum)レイヤー2ブロックチェーン「ソニューム(Soneium)」上にローンチされる予定。アニモカは今年3月、「ソニューム」との戦略的提携を発表していた。

その際の発表によると「アニメID」は、アニメカルチャーに特化した分散型識別子(DID)およびレピュテーション(評判)レイヤーとのこと。ユーザーの信頼性や参加履歴を可視化し、「ソニューム」上のパートナーが発行・検証できるデータ認証機能を提供するという。これによりWeb2からWeb3へのユーザーのスムーズなオンボーディングを可能にするという。

なお「アニメID」の開発は、Anime Foundation(アニメ財団)の主要貢献者であるSan FranTokyo(サンフラントウキョウ)が主導すると伝えられていた。

また「アニメID」の他の主要な取り組みとしては、ブロックチェーンを活用したエンターテインメント体験の提供機会を広げ、IP所有者の権利強化を目指す「アニメアートフェスト(Anime Art Fest)」も挙げられている。

このような取り組みを通じてアスターとアニモカは、より多くのIPホルダーがweb3の世界へと参加していく土台を整えるとしている。

アスターチームは「アニモカブランズからの投資は、単なる資金援助ではありません。Web3エンターテインメントの長期的な成長を促進するための戦略的取り組みです。アニモカは、日本とアジアのエンターテインメントIPをグローバルなデジタル所有権経済へと導くゲートウェイとしてアスターの独自の地位に価値を見出しています。アニモカの幅広いポートフォリオとこの分野における専門知識を組み合わせることで、この協業はオンチェーン・エンターテインメントの発展を加速させる相乗効果を生み出すでしょう」とコメントしている。

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参考:アスター
画像:PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。