Sei、EVM専用チェーン化を視野に「SIP-3」提出、Cosmosトランザクション廃止か

セイがEVM専用チェーンへ移行か

レイヤー1ブロックチェーン「Sei(セイ)」のネットワークのアーキテクチャをEVM専用のチェーンに変換する提案がコミュニティに5月7日に提出された。「Sei」の主要開発元であるSei Labs(セイラボ)が同日発表した。

「Sei」は、EVM(イーサリアムバーチャルマシン)とネイティブCosmos(コスモス)アカウントの両方をサポートし、EVMとWasmVM(ワズムバーチャルマシン)ベースのアプリケーション間の相互運用性も備えるブロックチェーン。当初「Sei」はCosmos SDK(コスモスソフトウェア開発キット)にて構築され、CosmWasm(コズモワズム)によるスマートコントラクトが稼働していた。しかし昨年7月9日に「Sei v2」としてEVMサポートを導入していた。

今回提出された同チェーンの改善提案(Sei Improvement Proposal)「SIP-3」によると、このデュアルアーキテクチャは柔軟性を提供する一方で、ユーザーと開発者の両方にとって大きな複雑さと摩擦をもたらすと説明されている。

現状でユーザーはEVMアドレスとネイティブアドレスの両方を管理およびリンクする必要がある他、開発者にとってデバッグとテストが複雑になっているとのこと。また「Sei v2」の導入以来、ネットワーク上のトランザクションの約80%以上がEVM経由で行われており、EVMの利用が主流なっているという。

そこで「SIP-3」では、開発者体験の向上、インフラの簡素化、EVMエコシステムとの連携強化、パフォーマンスとスケーラビリティの向上を目的に、EVM専用のチェーンとなることが提案されている。

提案されたEVMへの移行プロセスは、CosmosおよびCosmWasmの資産をEVM側からアクセス可能にするためのポインターをまずは作成するという。次に新たなCosmWasmのデプロイを停止し、既存のCosmWasmコントラクトのサポートを終了。そしてCosmosベースのトランザクションやアカウントのサポートを完全に廃止し、EVM専用のネットワークに移行する計画とのことだ。

なおこの改善提案が確定した場合、「Cosmosアドレスを使用するユーザーは資産をEVM互換ウォレットへ移行すること」、「開発者はCosmWasmで構築したdAppをEVM互換のスマートコントラクトへ移行すること」、「RPCやインデクサーなどのインフラ提供者については、EVM専用のAPIに対応すること」といった影響が見込まれている。

コミュニティでは、「SIP-3」について5月14日に議論が行われる予定となっており、その結果に基づき最終的な決定が下される予定だ。 

参考:Sei LabsGithub
画像:iStocks/royyimzy・dalebor

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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