a16z、5つの新ファンドで72億ドル調達

新ファンドで約1.1兆円を調達

米大手ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz:a16z)が、新ファンドで72億ドル(約1.1兆円)を調達したと4月16日のブログにて発表した。

今回の資金調達は「アメリカン・ダイナミズム」、「アプリ」、「ゲーム」、「インフラストラクチャー」、「グロース(成長)」分野のベンチャー戦略のために行われた。

分野別の内訳は、「アメリカン・ダイナミズム」と「ゲーム」がそれぞれ6億ドル、「アプリ」が10億ドル、「インフラストラクチャー」に12.5億ドル、「グロース(成長)」に37.5億ドルだ。

a16zはブログの中で、この10年で主要なビジネスがソフトウエア企業として再構築され、これら市場が劇的に拡大したと指摘。その過程で「アメリカン・ダイナミズム」、「アプリ(消費者向け、法人向け、フィンテック)」、「バイオ+ヘルス」、「クリプト(ブロックチェーン・暗号資産の総称)」、「ゲーム」、「グロース(成長)」、「インフラ」等のサブマーケットが元々のVC市場規模と同じくらいに成長したと述べている。

a16zのゲームファンド「GAMES FUND ONE」の共同創設者兼GPのジョン・ライ(Jon Lai)氏は、今回第2号ファンドとなる「GAMES FUND TWO」が新ファンド傘下で立ち上がったことを報告した。

10年間ゲーム業界にいる同氏は、かつてないほど多くのプレイヤーやプラットフォームがあり、ゲーム制作の技術が充実しており、ゲームのスタートアップに資金が集まる今こそが、ゲームのスタートアップを立ち上げる好機だと述べている。

なお「GAMES FUND ONE」は過去に、web3ゲーム企業AzraGames(アズラゲームス)やメタバースでのアバタープラットフォーム提供の「レディ・プレイヤー・ミー(Ready Player Me)」などに出資している。

最近のa16zの投資実績(一部)

a16zのweb3関連の投資部門であるa16z cryptoは2月、イーサリアム(Ethereum)ベースのリステーキングプロトコル「アイゲンレイヤー(EigenLayer)」開発のアイゲンラボ(EigenLabs)に1億ドルを出資。

3月には「共有シーケンサー」のブロックチェーン分野大手「エスプレッソシステムズ(Espresso Systems)」の2800万ドルを集めたシリーズBラウンドを主導していた。

関連ニュース

参考:ブログ
images:iStock/OlgaSalt・BadBrother

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。 同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

合わせて読みたい記事

【5/17話題】スラッシュがSlash Vプリカ SHOP開始、SECのSAB121覆す決議案が可決など

スラッシュが「Slash Vプリカ SHOP」開始、暗号資産でVプリカ購入可能に、米上院、SECの暗号資産会計ルール「SAB121」を覆す決議案を可決、インド証券取引委員会、暗号資産取引の監督に前向き、準備銀行とは対照的に、仏証券監督当局、投資家にBybitの無登録営業を警告、KuCoin、ナイジェリアの規制準拠に向け一部サービスを停止、米CME、ビットコイン現物取引の提供検討か=報道、リップル、「XRP Ledger」をコスモスのインターチェーンに接続、マスターカードがカーボンクレジットのトークン化における概念実証完了、スタンダードチャータード銀行らと、DTCC、大手銀行らとファンドのトークン化推進する「Smart NAV」の実証実験完了。チェーンリンク活用で