日本円ステーブルコイン「JPYC」、J-KISSでユナイテッドから資金調達。累計額9.7億円に

JPYCがJ-KISSでユナイテッドから資金調達

前払式支払手段による日本円ステーブルコイン「JPYC」を取り扱うJPYC社が、ユナイテッドからの資金調達の実施を2月13日発表した。

なお調達方法については主にシード期の資金調達で用いられる、新株予約権を利用した簡易な資金調達手法「J-KISS」が用いられたという。

発表によると今回の「J-KISS」によりJPYC社のシリーズA以降の累計調達金額は、9.7億円になったとのこと。

なお調達額については公表されていない。

ただし前回10月の調達時に累計調達額が9億円になったと発表されているため、今回の調達額は7,000万円であることが予想できる。

「JPYC」は1JPYC=1円で取引される日本円連動の前払式扱いのステーブルコイン。法的な暗号資産(仮想通貨)に該当しないトークンとなっており、2021年1月27日よりJPYC社が発行・販売を行っている。

ちなみに現在「JPYC」は、イーサリアム(Ethereum)、ポリゴン(Polygon)、シデンネットワーク(Shiden Network)、ノーシス(Gnosis)、アバランチ(Avalanche)、アスターネットワーク(Astar Network)のブロックチェーンに対応している。

なおJPYC社では、これまで利用されている「JPYC(前払式)」とは別に、資金移動業のライセンスを取得することで償還可能な「JPYC(電子決済手段)」の発行を目指している。

今回調達した資金は、同ライセンスを目指した自己資本の増強と内部体制の強化に充てられるようだ。

なおユナイテッドは、東京証券取引所グロース市場上場の企業。投資事業、教育事業、人材マッチング事業の3つをコア事業としている。

同社の投資対象は、国内のシード〜アーリーステージのベンチャー・スタートアップ企業を主としているという。投資後には、長年の事業運営・投資経験により培った事業・組織運営ノウハウの提供、及び資金調達・EXIT支援等を行っているとのことだ。

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参考:ユナイテッド
images:iStocks/BadBrother

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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