グレイスケールの暗号資産企業株連動ETF、欧州初の上場へ

グレイスケールのETFが欧州で初の上場へ

米グレイスケール(Grayscale)の運用する暗号資産関連企業の株式指数と連動したETF(上場投資信託)が、初めて欧州で取引されることが5月16日分かった。

同社運用のETF「Grayscale Future of Finance UCITS ETF」が、ティッカーシンボル「GFOF」で、ロンドン証券取引所(LSE)、イタリア証券取引所、およびドイツ証券取引所のクセトラ(Xetra)に上場するとのこと。なおLSEでは米ドルと英ポンドとの2種類の取引が行われるため、英ポンドのティッカーは「GFOP」になる。イタリアとクセトラではユーロとの取引になる。

上場日についてはLSEとクセトラが5月17日、イタリアが5月20日を予定している。

また「GFOF」は、「Bloomberg Grayscale Future of Finance Index(ブルームバーグ・グレイスケール・フューチャー・オブ・ファイナンス・インデックス)」に基づき運用されるとのこと。

なおこのインデックス(指数)は、今後2年以内にデジタル経済の成長と総売上に大きく貢献すると予測された企業のパフォーマンスをトラッキングしたものだ。

このインデックスに選出されている企業は「金融基盤」、「デジタル資産インフラ」、「技術ソリューション」の3つのカテゴリーに分けられており、コインベース(Coinbase)やシルバーゲートキャピタル(SilvergateCapital Corporation)、ロビンフッド(Robinhood Markets)、ペイパル(PayPal Holding)、ギャラクシーデジタル(Galaxy Digital Holdings)、バックト(Bakkt Holdings)、ブロック(Block:旧スクエア)など22社。四半期毎にリバランスされる予定となっている。

なおグレースケールは2月に同社初となるETF「Grayscale Future of Finance ETF」をティッカー「GFOF」としてニューヨーク証券取引所(NYSE)で上場させている。

こちらも同じく「Bloomberg Grayscale Future of Finance Index」に基づき運用されており、ティッカーも同じ「GFOF」であることから、今回欧州で上場した「GFOF」は2月にNYSEで上場したETFの欧州版となるようだ。

なお現在グレイスケールでは、主要暗号資産によって構成されるファンド「Grayscale Digital Large Cap Fund(GDLC)」やDeFi(分散型金融)10銘柄で構成される「Grayscale DeFi Fund」も運用している。

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参考:プレスリリース
デザイン:一本寿和

images:iStocks/kieferpix

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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