ANAP、アドバイザリーボードにビットコイン専門家の東晃慈を招へい。ビットコイン事業強化へ

ANAPのアドバイザリーボードに東晃慈氏

東証スタンダード上場企業で、ビットコイン財務戦略を進めるANAPホールディングスのアドバイザリーボードに、ビットコインの専門家である東晃慈氏が参画した。同社が7月22日に発表した。

東氏は2014年からビットコイン領域で活動している人物だ。現在は、ビットコイン関連のインフラを開発するブロックストリーム(Blockstream)の日本ブランドアンバサダーを務めるほか、ビットコインに特化した企業向けコンサルティング会社ダイヤモンドハンズ(Diamond Hands)の代表として、金融機関や事業会社によるビットコイン事業への参入を支援している。

また東氏は2024年、ダイヤモンドハンズとしてフルグルとビットコイン特化型の国際カンファレンス「ビットコイン・トウキョウ2024(Bitcoin Tokyo 2024)」を共催した。

ANAPホールディングスは、ビットコインを保有するだけのトレジャリー企業にとどまらず、決済、RWA(Real World Assets:現実資産)、企業金融、教育などの事業を通じてビットコインの利用拡大を目指す「ビットコインエコシステムカンパニー」を掲げている。保有するビットコインを関連事業の開発や成長に再投資し、エコシステムの拡大を継続的な収益につなげる方針だ。

同社はこれまで、企業のビットコイン導入を支援する「ANAPビットコイン道場」の提供、ブロックストリームとの技術連携、同社開発のビットコインL2ネットワーク「リキッドネットワーク(Liquid Network)」を用いたRWAの実証実験、ビットコイン教育プロジェクト「プランBネットワーク(Plan B Network)」との連携などを進めてきた。

今回の参画を通じ、ANAPホールディングスは東氏の支援を受け、RWAや決済をはじめとする事業の具体化、海外のビットコイン関連企業・プロジェクトとの連携強化、国内外への情報発信、ビットコインコミュニティとの共創、長期的かつ持続可能な事業戦略の策定を進めるという。

今後ANAPホールディングスは、リキッドネットワークを使った実証実験を発展させ、不動産や有価証券などの現実資産をトークン化するRWA事業を推進する。また、企業が秘密鍵を自ら管理してビットコインを保管するセルフカストディの研究・実装、カンファレンスや「ANAPビットコイン道場」などを通じた教育活動、海外ネットワークとの連携強化にも取り組むとのことだ。

東氏は今回の参画について、一般的なビットコイントレジャリー企業の長期的な持続性や、ビットコインの利用者・開発コミュニティとの利害の不一致を懸念し、当初は参画に慎重だったと説明した。特に、大量のビットコイン保有によって自社株を投機的な金融商品とするモデルは、ビットコイン現物への「フリーライド」、またはビットコインとの競争関係とみることもでき、技術発展や社会での利用促進との矛盾を生みかねないとの見方を示した。

一方で同氏は、ANAPホールディングスとの対話を通じ、同社が保有するビットコインを新規事業の開発や成長に再投資し、ビットコインを直接活用する持続的な事業とエコシステムの構築を目指している点で、共通の目標を見いだしたという。また、ビットコインコミュニティとの連携や貢献を重視する姿勢も参画の決め手になった述べている。

東氏は、自身の業界経験を生かしてANAPホールディングスの複数のビットコイン事業を支援し、「ビジネスとしてのビットコインエコシステムの実装」と「ボトムアップでコミュニティ主導のビットコインの普及」を両立させたいとコメントしている。

参考:プレスリリース
画像:プレスリリースより

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。