ペイパルのステーブルコイン「PYUSD」がステラ上で発行へ、PayFi活用に向け

PYUSDがStellar Network対応へ

米決済大手ペイパル(PayPal)が、米ドル建てステーブルコイン「PayPal USD(PYUSD)」をステラネットワーク(Stellar Network)上で発行予定であると6月11日に発表した。

「PYUSD」は米ドルと1:1でペッグされたステーブルコインで、米ドル預金、短期米国債、現金同等物に100%裏付けられている。現在イーサリアム(Ethereum)とソラナ(Solana)上で発行されており、今回のステラネットワークは3つ目の対応ブロックチェーンとなる。

なお「PYUSD」はニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の規制監督対象のため、ステラネットワークで発行するには同局の規制承認が必要となる。

発表によると「PYUSD」がステラネットワークに対応すれば、同ステーブルコインは国際送金や金融サービスへのアクセス手段になるという。またステラネットワーク対応のオン・オフランプ機能やデジタルウォレットが、地域の決済網および現金ネットワークと接続可能になると説明されている。

なおステラネットワーク上の「PYUSD」は、決済ファイナンス(PayFi)と呼ばれる新たな資金調達モデルにも活用される予定とのこと。これは中小企業が抱える売掛金の遅延や事前資金調達の課題に対し、「PYUSD」を使用してリアルタイムで運転資金を提供可能にするという。

また即時決済が可能なステラネットワークのインフラにより、仕入れ費用や在庫管理、その他の運営資金を迅速に調達する手段が拡充されるとのこと。さらに流動性提供者としては、これら「PYUSD」を通じた支援を通じて実世界の経済活動から持続的な収益機会が見込めるという。

米決済大手ペイパルは今年4月29日に、米証券取引委員会(SEC)が「PYUSD」に対する調査を終了し、措置を講じないことを報告した。

また同月24日には米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)との提携を発表している。これによりコインベースのユーザーは「PYUSD」を手数料無料で購入・取引でき、1:1で米ドルに交換可能となった。両社は今後、「PYUSD」のDeFi(分散型金融)やオンチェーン決済などの新たなユースケースの開発も共同で進める予定だという。

さらに23日には、「PYUSD」保有者向けに同ステーブルコインで年3.7%の報酬を提供する新たなロイヤルティプログラムを今夏に開始すると発表。プログラム対象者は、ペイパルおよびベンモ(Venmo)のウォレットで「PYUSD」を保有する米国ユーザーだ。

参考:PayPal
画像:iStocks/artsstock

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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