Ledger、米国でVisaカード「Crypto Life Card」提供へ

Ledgerが米国でCrypto Life Card提供へ

暗号資産(仮想通貨)ハードウェアウォレット開発企業のレジャー(Ledger)社と、暗号資産決済プラットフォーム「バーンクス(Baanx)」が提供する、ビザ(Visa)対応の暗号資産デビットカード「CLカード(CL Card:Crypto Life Card)」が、6月30日より米国で提供開始される予定だ。両社が5月28日に発表した。

「CLカード」は現在、英国、スイス、欧州経済領域(EEA)において提供されており、新たに米ニューヨーク州およびバーモント州を除く米国居住者を対象に展開される予定とのこと。公式ウェブサイトでは、「CLカード」の提供開始時に通知を希望するユーザー向けのウェイトリストへの登録受付が開始されている。

ユーザーは、レジャーのハードウェアウォレットと連携する資産管理アプリ「レジャーライブ(Ledger Live)」を通じて、「CLカード」へ暗号資産をチャージできるとのこと。また、銀行振込によって法定通貨をカード口座にチャージすることも可能で、給与を「CLカード」口座に直接入金し、法定通貨から暗号資産への自動変換も可能となっている。これにより、ユーザーはビットコイン(BTC)などの暗号資産を活用して、日常の支払いに利用できると説明されている。

なお「CLカード」にチャージまたは自動変換された暗号資産は、支払い時に自動的に法定通貨へ変換され、Visaのグローバル加盟店ネットワークを通じて世界中で決済に利用できるとのこと。

また「CLカード」では、月末時点での取引額に応じてビットコイン(BTC)、テザー(USDT)、バーンクス(BXX)のいずれかでキャッシュバックを受け取れるという。BTCまたはUSDTを選択した場合は1%、BXXを選択した場合は2%キャッシュバックが付与されるとのこと。なおBXXは「バーンクス」の独自トークンである。

また、キャッシュバックをBTCで受け取る場合、ユーザーは購入ごとにBTCの最小単位であるSatoshi(sats)を積み立てることが可能だという。1BTCは1億satsに相当する。

さらに「CLカード」は、アップルペイ(Apple Pay)およびグーグルペイ(Google Pay)に対応しており、スマートフォンのウォレットアプリに同カードを追加可能となっている。また「CLカード」は、マスターカード(MasterCard)に対応したATMでの現金引き出しに対応しており、オンライン決済などにも利用可能だという。

さらに、「CLカード」には「ステーブルローン(Stableloan)」と呼ばれる担保付き貸付機能も用意されている。ユーザーは希望するローン額、期間、金利などを入力することで、必要な担保額を計算し、BTCまたはETHを担保としてCLアカウントに預けることが可能だという。ローンと利息の返済が完了すれば、預けた暗号資産はすべてウォレットに返還されるとのこと。

なお現在「ステーブルローン」で受け取れるステーブルコインは、USDC、USDT、EURTとなっている。

レジャー社は今月22日に、ソラナ(Solana)エコシステム専用のハードウェアウォレット「レジャーフレックスソラナエディション(Ledger Flex Solana Edition)」を販売開始した。

同ウォレットは、秘密鍵の保管場所として機能するセキュアエレメントチップ、ハードウェアウォレット専用のカスタムオペレーティングシステムであるレジャーOS(Ledger OS)、トランザクションを安全に確認・承認できるセキュアタッチスクリーンを搭載しているとのこと。

またUSB-CやBluetooth、NFCに対応しており、レジャー社が提供するウォレットアプリ「レジャーライブ(Ledger Live)」と連携することで、ソラナネットワーク上のSPLトークンの売買・スワップが可能だ。

参考:LedgerCL Card
画像:iStock/Smederevac・inkoly

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。