OP Sepoliaテストネットで「Fault Proof」機能実装、OP Mainnetに先立ち

OP Sepoliaテストネットで「Fault Proof」機能実装

「OPメインネット(OP Mainnet)」のテストネット「OPセポリアテストネット(OP Sepolia testnet)」に、セキュリティ機能「フォルトプルーフ(Fault Proof)」の実装が完了した。3月20日にオプティミズム(Optimisim)の公式Xおよびブログにて発表された。

「OPメインネット」はイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ソリューション。スケーリング技術「オプティミスティックロールアップ(Optimistic Rollup)」を採用し、L2でのトランザクションをまとめてイーサリアムブロックチェーンに格納することでイーサリアムのスケーラビリティ向上に貢献している。

「オプティミスティックロールアップ」では、イーサリアムにトランザクションを格納する際にトランザクションの正当性を毎回チェックせず、不正なトランザクションが発見されるまではデータを正しいものとして扱う楽観的な方式をとっている。

今回「OPセポリアテストネット」に実装された「フォルトプルーフ」は、ブロックチェーンの安全性を高める「オプティミスティックロールアップ」の機能だ。バリデーターが作成したブロックに不正なトランザクションが含まれていることを指摘し異議申し立てする機能「チャレンジ(challenge)」の導入によってチェーンの安全性を高めるという。

「OPメインネット」は現在、「オプティミスティックロールアップ」でありながら「フォルトプルーフ」を実装していない。その為同チェーンでは、不正なトランザクションについて異議申し立てができず、以前から同機能の導入が求められていた。

また現在多くの「オプティミスティックロールアップ」を採用したイーサリアムのレイヤー2ソリューションは「フォルトプルーフ」の導入を完了しておらず、完全な分散化が完了していないといった問題を抱えている。

そんな中、最も有名な「OPメインネット」競合他社の一つである「アービトラム(Arbitrum)」では、以前からホワイトリストに登録されたユーザーのみが前述した「チャレンジ」の実施可能な「フォルトプルーフ」を導入している。

発表によると今回実装されたのは、オープンソースであり誰でも「チャレンジ」を実施できる「フォルトプルーフ」とのことだ。そのため「OPメインネット」に正式に実装されるとネットワークが現在よりも分散化され、その結果ネットワークのセキュリティも向上する。

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参考:OPラボ
images:iStocks/neyro2008

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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