分散型ネームサービスのインフラプロトコル「Mycel」、テストネット「SHUGYO Network」ローンチ

Mycelがテストネット立ち上げ

分散型ネームサービスのインフラストラクチャプロトコル「マイセル(Mycel)」が、テストネット「SHUGYO Network」を7月26日に立ち上げた。

「マイセル」は、様々なブロックチェーン上に存在するネームサービスと分散型ID(DID)プロトコルの基盤となることを目指すレイヤー1ブロックチェーンだ。

ネームサービスは、複雑な文字列から構成される暗号資産(仮想通貨)のウォレットアドレスを覚えやすい「任意の文字列」と紐付けられるサービスである。インターネットにおけるDNS(Domain Name System)のようなサービスだ。

現在ほとんどのブロックチェーン上のネームサービスは、各チェーンでそれぞれ管理されており、他のチェーンとの相互運用性が欠如している。「マイセル」は、ブロックチェーンを跨いで使用できるドメインを作成することで、相互運用性が高いネームサービスの提供を目標としている。

現在同プロトコルのデモ版が公開されており、「SHUGYO Network」を利用して同プロトコルのドメイン「.cel」に複数のブロックチェーンのドメインを紐付けることで、トークンの送受信を試すことが可能になっているという。

なおデモ版を利用するためには、コスモスエコシステム内のブロックチェーン用ウォレット「ケプラー(Keplr)」をダウンロードする必要がある。

「SHUGYO Network」が現在サポートしているネットワークは、「ビットコイン(Bitcoin)のテストネット」、「イーサリアム(Ethereum)のゴエリ(Goerli)テストネット」、「イーサリアムのセポリア(Sepolia)テストネット」、「ポリゴン(Polygon)のムンバイ(Mumbai)テストネット」、「アプトス(Aptos)のテストネット」、「スイ(Sui)のテストネット」、「ソラナ(Solana)のテストネット」の計7つだ。

また今後「マイセル」では、EVM互換ブロックチェーンやIBC互換ブロックチェーンをはじめ、他のブロックチェーンもサポートしていく予定とのことだ。

「マイセル」共同創業者の原沢陽水氏は自身のツイッターにて「Mycelの”SHUGYO”テストネットがリリースされました!現時点でBitcoin, Polygon, Ethereum, Aptos, Sui, Solanaに対応しています。どんなチェーンだろうと単一のドメインで完結する世界のはじまりです」と述べている。

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参考:マイセル
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Ket4up

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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