イーサリアムでビーコンチェーンのファイナリティ問題発生、パッチはリリース済み

イーサリアムのビーコンチェーンで不具合、パッチ公開済み

イーサリアム(Ethereum)のビーコンチェーンでファイナリティ問題が5月12日に発生した。すでにこの状態から回復しており、現在は問題に対応したパッチが公開されている。

ビーコンチェーンは、イーサリアムのプルーフオブステーク(Proof of Stake)型のコンセンサス(合意)の実現を担うレイヤーであり、イーサリアム2.0を実装するため構築された。

今回発生した問題は、このビーコンチェーンでのブロック生成メカニズムにおけるファイナライズ(仕上げ作業)がうまく行われないというものだった。この問題は24時間のうちに2回起こり、1回目は25分、2回目は1時間以上ブロック生成の仕上げ作業が停止された。

なおこの問題によってトランザクション自体が停止しているわけではなかったという。実行レイヤー(execution layer)での検証は通常通り実行されていたため、エンドユーザーのチェーン上での活動に対して悪影響を与えたというわけではないことが分かっている。

またこの不具合の原因は、ある状況下でビーコンチェーンのノードのリソース利用率が高くなってしまうことであると分かっている。現在ビーコンチェーンの処理をするクライアントである「プリズム(Prysm)」と「テク(Teku)」用に今回の問題に対するパッチが配信されている。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/NatalyaBurova

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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