バイナンスカストディ、取引所外決済ソリューション「Binance Mirror」正式ローンチ

バイナンスカストディが「Binance Mirror」を正式にローンチ

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)の機関投資家向け暗号資産カストディ部門バイナンスカストディ(Binance Custody)が、「バイナンスミラー(Binance Mirror)」の正式ローンチを1月16日発表した。

バイナンスミラーは、取引所外決済ソリューションだ。これにより機関投資家は、取引や投資商品において、取引所に直接担保を設定せずともアクセスできるようになるという。

バイナンスミラーでは、機関投資家がバイナンスカストディのコールドストレージソリューション「クオリファイドウォレット(Qualified Wallet)」にて利用可能な資産残高の指定額をロックし、バイナンス取引所のアカウントへ1対1のバランスでミラーリングを行う。このミラーリングにより利用者の資産がオープンである限り、担保として機能する仕組みだ。

バイナンスミラーの需要は昨年10月~12月で急増し、バイナンスカストディからバイナンスに反映された資産は67%増えたという。また、バイナンスミラーの資産は現在バイナンスカストディで保管されている全資産の60%以上を占めるようだ。バイナンスカストディはリリースの中で需要の増加について触れながら、「取引所外のソリューションに対する機関投機家の信頼が高まっていることを物語っている」と述べている。

バイナンスカストディのヴァイスプレジデントであるアテナ・ユウ(Athena Yu)氏は「セキュリティは機関投資家にとって最優先事項でありながら、機関投資家はバイナンス取引所が提供する深い流動性も望んでいる。バイナンスミラーは、両者の良いとこ取りをしたようなもの。私たちは、お客様が私たちのコールドストレージに保管されている資産の流動性を引き出すことができるよう、昨年の大半を費やしてその運用を洗練させた。私たちは現在の状況にとても興奮しており、バイナンスミラーの機能をさらに向上させる今後の新機能を紹介するのが待ちきれない」とコメントしている。

バイナンスカストディは2021年12月にリトアニア共和国にて立ち上げられ、スタートしたサービスだ。昨年5月には売り手と買い手の間に仲介し取引代行を行うサービスの「バイナンスエスクロー(Binance Escrow)」を開始したと発表していた。

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デザイン:一本寿和
images:iStocks/iam2mai

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。 同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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