LVMH主導「Auraブロックチェーン」でダイヤモンドも来歴管理、サリーンと提携で

「Auraブロックチェーン」がサリーンと提携

LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が主導する「オーラブロックチェーンコンソーシアム(Aura Blockchain Consortium)」が、ダイヤモンドのトレーサビリティソリューションと連携することが分かった。

同コンソーシアムは4月28日、ダイヤモンドの加工・測定・評価や測定技術を提供するサリーン(Sarine)と提携したことを発表した。これにより、サリーン提供のダイヤモンドのトレーサビリティソリューション「ダイヤモンドジャーニー(Diamond Journey)」で取得したダイヤモンドの来歴情報が「Aura」のトレーサビリティプラットフォームに提供されるとのことだ。

「ダイヤモンドジャーニー」ではダイヤモンドの採掘から研磨、販売までのサプライチェーン全体の情報を追跡し管理を行っている。なおこのソリューションにはブロックチェーンは使われていない。

今回の提携により「Aura」に参加するラグジュアリーブランドは、自身が販売するダイヤモンドが本物であること、またダイヤモンドが犯罪や強制労働などの不正な方法で仕入れたものでないという「責任ある調達」をしたことが、消費者などのステイクホルダーに証明できるようになったということだ。

「Aura」は、LVMHが同グループ傘下であるルイヴィトン、クリスチャンディオールなどの高級ブランドの製品の履歴情報や真贋の検証を消費者が可能にすることを目的としたコンソーシアムだ。マイクロソフト(Microsoft)、コンセンシス(ConsenSys)の協力のもと開発されたこのトレーサビリティプラットフォームには、エンタープライズ向けブロックチェーン基盤「クオーラム(Quorum)」が採用されている。

なお「Aura」はすでにLVMH傘下のルイヴィトン、ブルガリ、ウブロとリシュモングループであるカルティエ、ディーゼルやマルジェラを傘下に持つOTBグループ、その他プラダグループでも活用されている。

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参考:オーラブロックチェーンコンソーシアム
デザイン:一本寿和

images:iStocks/Vdant

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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