DBS銀行がSTO、約16億円のデジタル債券を「DDEx」で発行

DBS銀行がSTO、約16億円のデジタル債券を「DDEx」で発行

シンガポールDBS銀行が初のSTO(セキュリティ・トークン・オファリング)で約16億円(1,500万ドル)のデジタル債券を発行したことが明らかになった。

DBSのデジタル・エクスチェンジ「DDEx」を通じて発行されるこのデジタル債券は、6ヶ月の期限付きで年0.6%の表面利率とのこと。

DBS銀行は米メディアCoindeskに対して「今回の動きにより、他の発行体や顧客がDDExのインフラを利用して効率的に資本市場へアクセスする道が開かれ、今後のST発行や上場に向けた先例ができました。またこのデジタル・ボンドは現行の債券の法的枠組みに準拠しており、投資家に従来の債券と同様の法的確実性と権利保護を提供しています」と伝えている。

DBSの資本市場部門のグループヘッドであるエンクオク・シート・モエイ(Eng-Kwok Seat Moey)氏は「DBSデジタル・エクスチェンジへのSTOの初上場は、発行者と投資家の価値を引き出す新しい方法を促進する、当社のデジタル・アセット・エコシステムの強みを示す、重要なマイルストーンです」とも伝えている。

DBSフィクスド・インカム・グローバル・ヘッドのクリフォード・リー氏は「これまでにアジアで発表された債券トークン化の多くは、従来の債券発行を再パッケージ化したものでしたが、今回の取引は、既存の法的・税務的インフラの要件と、デジタル取引所での小ロットの直接発行を直接組み合わせたものです。今回の債券トークン構造は、シンガポールの法的・税務的インフラの整備が進んでいるからこそ可能になったもので、資本市場の拡大と深化のために、より多くのSTO発行を促進することができます」と述べている。

参考:fintechnews
デザイン:一本寿和
images:iStock/mizoula

おすすめ記事:セキュリティトークン、STO市場は拡大するか?〜国内各社動向と事例から考察〜

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【5/2話題】ビットコインが下落、米検察がブロック捜査、レイヤーゼロがスナショなど

ビットコインが6%近く下落、FOMC控え 最高値から22%安、米連邦検察、米決済ブロックの社内業務を調査=報道、レイヤーゼロがスナップショット実施、エアドロ間近か、テザー社、Q1が過去最高益45億ドル超に、純資産額も初公表、米セキュリタイズがブラックロックらから4700万ドル調達。サークル、アプトスラボ、パクソスも参加、HashKey DX・リップル・SBI Ripple Asiaが提携、法人向けの「XRP Ledger」の日本市場導入で、「スイ(SUI)」のミステンラボ、グーグルクラウドと提携、親クリプト派マクヘンリー米下院議員、SECのイーサリアム調査を非難、ストライプで「AVAX」の購入が可能に、アバランチとコアウォレットに統合で、ユニスワップウォレットに「Robinhood Connect」統合、ロビンフッド内の資金で暗号資産購入可能に、イーサリアムL2「Scroll」がアップグレード実施、EIP-4844に対応、クリプトヴィレッジのLocal DAO、旧山古志に続き「長野県天龍峡」と「宮崎県椎葉村」を選定。「Nishikigoi NFT」保有者の投票で決定へ