カルシのリアルタイム注文板データ、低遅延市場データ配信基盤「ダブルゼロエッジ」で提供開始

DoubleZero、Kalshiの低遅延市場データ配信を開始

米予測市場プラットフォーム「カルシ(Kalshi)」のリアルタイム注文板データが、低遅延の市場データ配信基盤「ダブルゼロエッジ(DoubleZero Edge)」で提供開始された。ダブルゼロプロトコルの普及などを支援するダブルゼロ財団(DoubleZero Foundation)とカルシが8月12日に発表した。

ダブルゼロエッジは、ライブの取引所データやブロックチェーンデータを、専用ファイバー経由で取引会社へ配信する低遅延の市場データ伝送レイヤーだ。機械可読データを一度送出し、接続されたトレーダーへ同時に配信するマルチキャスト方式を採用する。

マルチキャスト方式は、ニューヨーク証券取引所(NYSE)、ナスダック(Nasdaq)、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)などの伝統的な金融取引所で数十年にわたり市場データ配信を支えてきたモデルだという。

発表によると、カルシはダブルゼロエッジとダブルゼロの専用ファイバーネットワークを通じ、リアルタイム注文板データを配信する初の予測市場だという。

市場データの提供は、カルシで活発に取引されるカテゴリーから始まるとのこと。スポーツイベント契約と暗号資産(仮想通貨)の無期限先物を対象に、最良気配値と約定データ(Level 1)、および全価格帯の板情報(Level 2)をダブルゼロエッジの契約者へ提供する。

また、予測市場の順序付けられた機械可読の注文板を利用したい取引会社は従来、APIレスポンスを組み合わせて板の状態を再構築し、そのためのインフラを自前で運用する必要があったという。

ダブルゼロエッジは、こうした市場データの取得・配信経路をサブスクリプション形式で提供するとのこと。クオンツデスク、マーケットメーカー、自己勘定取引会社などが価格付け、ヘッジ、シグナル生成に利用できる本番向けの市場データ基盤になるという。

なおカルシは最初の1年間、ダブルゼロエッジのデータ発行者として通常受け取る、バーン後のサブスクリプション料金の一定割合について、受け取りを放棄するとのこと。

今回の措置により、カルシフィードはデータライセンス料ではなくネットワーク配信コストを基準に価格設定でき、取引会社が本番システムへ統合する際の導入コストを下げられるという。

ダブルゼロ財団は4月16日、ダブルゼロエッジのパブリックベータを開始した。同基盤は当初、ソラナの生のブロックデータ「シュレッド(shreds)」の配信を中心に展開していたが、今回のカルシ統合により、オフチェーン取引所の注文板データにも対象を広げた。

参考:ダブルゼロ財団
画像:PIXTA

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。