FCAがトークン化金の規制枠組みを検討
英国の金融行動監視機構(FCA)が、トークン化された金の規制枠組みの策定に向けて初期協議を進めているようだ。英経済紙「フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)」が8月10日、事情に詳しい関係者の話として報じた。
報道によると、FCAは大手銀行を含む業界関係者と、トークン化された金をどのように規制すれば市場の成長を促せるかについて協議しているという。英国が卸売金融市場のデジタル化を進めるなか、世界の金取引でロンドンが持つ競争力を維持することも背景にあるという。
また、FCAはトークン化された金を卸売市場、特に中央清算されないOTCデリバティブ取引の担保として利用する方法について、業界から意見を求めているとのこと。関係者の1人は今後数カ月以内に、この分野の規制基準の策定について発表が行われる見通しだと述べたという。なおFCAは同紙へのコメントを控えた。
なお、金市場の調査・情報提供を行う国際業界団体ワールドゴールドカウンシル(World Gold Council:WGC)は、ロンドンOTC(店頭)市場が世界の金の名目取引量の約70%を占めると推計している。一方、同紙は関係者の話として、上海や香港からの競争圧力が強まっていると伝えた。
WGCは、ロンドンOTC市場、米国の先物市場、上海金取引所を、世界で最も重要な3つの金取引センターとして挙げている。2021年の平均日次取引量に基づく推計では、この3市場で世界の金取引量の90%以上を占めるという。
なお、現物金の取引自体は原則としてFCAの直接の規制対象ではない一方、FCAは金を原資産とするデリバティブや、公開市場に上場する上場取引型商品(ETP)について規則を定めている。
参考:フィナンシャル・タイムズ
画像:Reuters