韓国経済副首相、暗号資産課税を2027年から予定どおり実施の方針=報道

韓国で暗号資産課税が2027年施行へ

韓国のク・ユンチョル(具潤哲)経済副首相兼財政経済部長官が、暗号資産(仮想通貨)課税を現行法に基づき2027年から予定どおり施行する考えを示した。同国メディア「デジタルアセット(Digital Asset)」が7月30日に報じた。

報道によると、ク氏は7月29日に開かれた国会財政経済企画委員会の全体会議で、「予定どおり来年から課税する方向で進めている」と説明したという。課税制度に補完が必要な部分があれば、施行後に見直す考えも示した。

現行の所得税法では、暗号資産を譲渡または貸し付けて得た所得が、2027年1月1日以後の譲渡・貸付分から「その他所得」として分離課税される。課税所得は、譲渡・貸付による収入から、取得価額や付帯費用などの必要経費を差し引いて算定される。

なお、2027年1月1日より前から保有していた暗号資産については、2026年12月31日時点の時価と実際の取得価額のうち、高い方を取得価額とする。

また、年間250万ウォン(約28万円)の基本控除が適用され、これを超える部分に20%の所得税率が適用される。地方所得税を含めた税率は合計22%となる。同一課税年度内の暗号資産取引間では損益通算が可能だが、その年に生じた損失を翌年以降へ繰り越して控除することはできない。

なお暗号資産課税は当初、2022年1月1日に施行される予定だった。その後、課税インフラや関連制度の整備不足などを背景に、2023年、2025年、2027年へと計3回延期された。

全体会議では、野党「国民の力」のキム・サンフン(金相勲)議員が、現行制度では暗号資産取引の損失を翌年以降へ繰り越して控除できない点を指摘したという。

キム氏は、ある年に損失を出し、翌年に利益を得た場合でも、前年の損失を翌年の利益から差し引けず、基本控除後の所得が課税対象になると説明した。そのうえで、課税が始まれば投資家が海外取引所や分散型取引所、個人間取引などへ移り、国内市場からの資金流出や課税回避を目的とした迂回取引につながる可能性があるとの懸念を示したという。

これに対しク氏は、損失の繰越控除などについては、まず制度を施行したうえで必要な部分があれば補完する考えを示した。キャピタルゲイン課税体系への移行については、暗号資産だけでなく、資本市場全体の課税体系を総合的かつ体系的に検討する必要があると述べたとのことだ。

なお韓国国税庁は、複数部署に分散していた関連業務を集約する「デジタル資産総括課」を、個人納税局傘下の自律機構として4月9日付で新設した。当初の存続期間は10月8日までの6カ月間で、必要に応じてさらに6カ月延長できる。2025年12月に公表された2026年国税庁業務報告では、2026年中に関係省庁と協議しながら同課の新設を進める方針が示されていた。

参考:デジタルアセット
画像:PIXTA

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。