ソラナ新コンセンサス「Alpenglow」、コミュニティテスト開始

ソラナ次世代コンセンサス「Alpenglow」が外部検証段階へ

ソラナ(Solana)の研究開発企業アンザ(Anza)が、ソラナの新コンセンサスプロトコル「アルペングロー(Alpenglow)」を、コミュニティテストクラスター上で稼働開始したと5月11日に発表した。

アンザはアルペングローについて、ソラナ史上最大規模のコンセンサス変更と位置付けている。暗号資産(仮想通貨)メディア「ディクリプト(Decrypt)」によると、これまで「アルペングロー」は最大45ノード規模の内部クラスターでテストされていたという。一方、今回のコミュニティクラスターでは、外部運営者を含む形でテストを進めるとのことだ。なおコミュニティテストクラスターとは、外部のバリデーター運営者やコミュニティ参加者も含めて、新しいコンセンサスを実験するための検証用ネットワークだ。

またアルペングローは、ソラナの既存コンセンサスメカニズムである「タワーBFT(TowerBFT)」および「プルーフ・オブ・ヒストリー(Proof-of-History)」を中心とするコンセンサスの主要部分を刷新する次世代コンセンサスメカニズムだ。昨年9月、ソラナ改善提案「SIMD-0326」として、バリデーター投票により承認されている。

アルペングローでは、トランザクションのファイナリティ(最終確定)時間を、現在の約12.8秒から100〜150ミリ秒程度へ短縮することを目指している。今回アンザが公開したコミュニティクラスターのデータでは、ファイナリティ時間が約166〜186ミリ秒付近で推移していることも確認できる。

またアンザの研究責任者であるロジャー・ワッテンホーファー(Roger Wattenhofer)氏は、自身のXアカウントで、「最初のアルペンスイッチ(Alpenswitch)に成功した」と報告した。そのうえで、「ファイナリティ時間が従来比で100倍改善した」と説明している。なお、「アルペンスイッチ」は、既存コンセンサスからアルペングローへの切り替えを指しているとみられる。

ソラナでは近年、機関投資家向けインフラやオンチェーン金融基盤としての活用拡大が進んでいる。

一方で、従来のブロックチェーンでは、最終確定まで数秒〜十数秒程度の待機時間が発生するケースも多い。このため、高頻度取引やリアルタイム決済などの用途では課題も指摘されていた。

アンザは今回の取り組みについて、「アルペングロー」により、ソラナが単に高速なブロックチェーンに留まらず、従来のWebサービスに近い応答性を持つ可能性を示すものだとしている。

今後アンザは、「アルペングロー」を正式なアガヴェ(Agave)リリースへ組み込む方針を示している。その後、ソラナのテストネットへ展開する予定だ。

また、順調に進んだ場合、今年第3四半期後半から第4四半期前半にかけて、メインネット実装が行われる可能性があるという。

参考:ステータスページ1ステータスページ2Decrypt 
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。