イーサリアム、2025年のエコシステム進展を総括。プライバシー技術の成長が顕著に

プライバシー分野が中核テーマに

2025年のイーサリアム(Ethereum)エコシステムにおける進展が1月6日に公式Xより報告された。投稿にてイーサリアムは、過去1年を定義した12のテーマを紹介。分散型金融(DeFi)やステーブルコイン、レイヤー2(L2)を中心としたスケーリング分野の成長に加え、プライバシー技術の進展が顕著だったと伝えている。

発表によると、イーサリアム上のDeFiにおけるロック総額(TVL)は990億(約15.5兆円)ドル超に達し、世界最大規模のDeFi基盤としての地位を維持したとのこと。ステーブルコインの決済額は年間18.8兆ドルに到達し、イーサリアムがグローバルなデジタルドル流通の中核インフラとして機能していることを示す結果となったという。

スケーリング分野では、L2ネットワーク上の取引手数料が0.01ドル未満まで低下。加えて、ロールアップ全体の平均処理性能(TPS)は初めて5,600を超え、高頻度な経済活動を支える実行レイヤーとしてのL2の成熟が進んだ。これにより、決済や送金、日常的な金融取引が現実的なユースケースとして定着しつつあると報告した。

また機関投資家による採用拡大についても言及された。ETFや戦略的準備金によって保有されるETHは350億ドル(約5.4兆円)超となり、オンチェーンで発行・管理される現実資産(RWA)は120億ドル(約1.8兆円)超に達した。スマートコントラクトを活用した資本運用や、DeFiを通じた利回り戦略が、伝統的金融機関の間でも広がりを見せる結果となったとのこと。

一方で、2025年はプライバシー分野がイーサリアムの中核テーマの一つとして浮上した年でもあったという。プライバシープールをはじめとする関連プロトコルは成長を続け、イーサリアム上のプライバシー系プロジェクトのロック総額は前年比で60%以上増加。プライバシー保護型ロールアップの開発も進み、パブリックブロックチェーンの透明性と、ユーザーの取引秘匿性を両立させる試みが本格化している。

現在、Web3プライバシーエコシステムには750以上のプロジェクトが存在し、DeFi、ウォレット、アプリ、ストレージなど多岐にわたる分野に影響を与えているという。

ネットワーク全体の規模としては、これまでに8,800万以上のスマートコントラクトがデプロイされ、1日の取引数は最大174万件を記録。アクティブな開発者数は約3万2,000人に達しており、依然としてブロックチェーン分野最大級の開発者コミュニティを維持している。

またイーサリアムには、1月から9月だけで1万6,000人以上の新規開発者が参加したという。

投稿においてイーサリアムは、自らをもはや実験的な新興技術ではなく、デジタル文明の骨組みを形成する存在になりつつあると位置付けた。7月に稼働10周年を迎える同ネットワークについて、10年間にわたる途切れない運用実績は、時間をかけて築かれた信頼の証であり、度重なる市場変動や世界的な緊張下においても機能し続けた点が、回復力の基準を示すものだと述べている。

画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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