インジェクティブ、EVM互換の「MultiVM」環境をメインネットでローンチ

インジェクティブがMultiVM環境をメインネットローンチ

コスモス(Cosmos)ベースのレイヤー1ブロックチェーン「インジェクティブ(Injective)」が、ネイティブEVM(イーサリアム仮想マシン)サポートのメインネットを11月11日にローンチした。これによりイーサリアム(Ethereum)との完全な互換性を持つ高性能なブロックチェーン環境が実現された。

同プロジェクトは「MultiVM(マルチバーチャルマシン)」と呼ばれるロードマップを推進しており、複数のスマートコントラクトプラットフォーム間でのシームレスな開発と実行を可能にする統合環境の構築を目指している。今回のメインネットローンチは、この計画における重要なマイルストーンとなる。

インジェクティブのチームによると、今回のネイティブEVM実装により開発者はネイティブEVMとWebAssembly(WASM)のイノベーションが共存する統合プラットフォームに初めてアクセスできるようになったという。またユーザーは、より多くの分散型アプリケーション(Dapps)や資産へのアクセスが可能になり、高速なファイナリティと最小限のガス代で優れた取引体験を享受できるとのことだ。

MultiVMの最終的な目標は、開発者がWebAssembly、EVM、ソラナバーチャルマシン(Solana Virtual Machine)を含む好みの仮想マシンでアプリケーションをデプロイできるようにすることだ。これによりコードの変更なしに、エコシステム全体で流動性、資産、状態、モジュールを共有できるという。なお発表によると、ソラナバーチャルマシンのサポートは「ロードマップ上にある」とのことだ。

インジェクティブは2023年初頭から「inEVM」レイヤー2のテストを開始しており、今年初めにコスモスベースのレイヤー1にネイティブEVMサポートを統合することを発表していた。

同ブロックチェーンの共有WebAssemblyおよびEVM実行環境を支えるのが「MultiVMトークン標準(MultiVM Token Standard)」だ。これによりDappsエコシステム全体で価値の一貫した表現が提供される。チームによると、ユーザー環境間での手動ブリッジングや重複するトークンバージョンによる混乱が不要になり、複雑な操作が完全に実行されるか完全に元に戻るシームレスなアトミックトランザクションが実現するという。これによりユーザーの資金とデータの整合性が保護されるとのことだ。 

画像:iStocks/olegback

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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