メガイーサ、「MEGA」トークンセールが27.8倍の応募超過で終了

MegaETHのトークンセールが27.8倍の応募超過で終了

10月27日に開始したイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2プロトコル「メガイーサ(MegaETH)」の独自トークン「MEGA」のパブリックオークションが30日に終了し、投資家らから13.9億ドル(約2,137億円)の入札が行われた。総入札者数は5万以上。超過申込率は27.8倍となった。

メガイーサのトークンセールは、参加者が自分で価格を提示し、終了後に清算価格と配分が確定する仕組みの「イングリッシュ・オークション方式」で実施された。参加者はイーサリアムメインネット上でテザー(Tether)のUSDTステーブルコインを使用し、1年間のロックアップを選択することで10%の割引を受けられる仕組みとなっている。

今回のセールでは、プロジェクトの総供給量の5%の5億枚が販売数となっており、トークン価格上限は0.0999ドルのため、上限額は4,995万ドル(約75億円)に設定された。しかし、トークンセール開始後数分でその上限額に達した。

その後応募は72時間の終了時刻まで継続され、引き続き1人あたり最低2,650ドルから最高186,282ドルまでの範囲で入札が可能となっていた。

FDV(完全希薄化後時価総額)は、総供給量100億枚×0.0999ドルで9億9,900万ドルとなるが、全コミット前提の仮想FDV(完全希薄化後時価総額)は278億ドル超となりセールは終了した。

なお現在のところ、参加者へのトークンの割り当て量の詳細は明らかになっていない。参加したものの割り当てがなかったユーザーや、希望額よりも小さい割り当てがされたユーザーに対しては自動で返金が行われる予定だ。しかしシビル判定をパスした参加者には、メインネットで開催されるイベントへの参加権が与えられると発表されている。

MEGAトークンの配分は、チームとアドバイザーへの9.5%を含め、総供給量100億枚の70.3%がチーム・アドバイザー、エコシステム準備金(財団)、ステーキング報酬に確保されている。ベンチャーキャピタル投資家には約14.7%が割り当てられており、同プロジェクトは今月初めに初期投資家から約4.75%の株式を買い戻すことも発表していた。

MegaETHは今年3月にテストネットを開始し、高速なトランザクション実行速度で注目を集めている。10万人以上のユーザーがICO(Initial Coin Offering)に先立ちKYC(Know Your Customer)手続きを完了しており、配分は来週発表される予定だ。

なお、ホワイトペーパーによると、トークン生成イベント(TGE)はパブリックセール終了から少なくとも40日後、最も早くて12月中旬に実施される見込みで、実際のトークンローンチは2026年1月と予想されている。

販売は資金調達プラットフォーム「エコー(Echo)」の販売ツール「ソナー(Sonar)」上で行われた。エコーは、米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が10月21日に買収を発表したプラットフォームだ。コインベースはエコーを約3.7億ドルで取得している。 

 

参考:メガイーサ
画像:iStocks/Myvector

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属 格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。 SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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