オーレリオン、ナスダック初のテザーゴールド・トレジャリー設立

テザーゴールド・トレジャリー企業設立へ

ナスダック(Nasdaq)上場企業オーレリオン(Aurelion Inc)が、金(ゴールド)連動型のステーブルコイン「テザーゴールド(XAUT)」を財務資産(トレジャリー)として保有する計画を10月10日に発表した。

今回の発表により、同社はナスダック上場企業として初めて「テザーゴールド・トレジャリー」を設立することとなる。 オーレリオンは、香港を拠点とする資産運用企業だ。これまで同社は「プレステージ・ウェルス(Prestige Wealth Inc)」の社名で富裕層および機関投資家向けにウェルスマネジメントサービスを提供してきた。今後は「オーレリオン(Aurelion)」に社名を変更し、調達資金の大部分をXAUTの購入に充てる予定だ。

今回の取り組みは、暗号資産金融プラットフォームのアンタルファ・プラットフォーム・ホールディング(Antalpha Platform Holding Company:Nasdaq: ANTA)が主導する総額1億5,000万ドル(約225億円)の資金調達を通じて実施される。このうち約1億ドル(約150億円)は株式型ファイナンス(PIPE)で、残る5,000万ドル(約75億円)は融資枠として調達された。

PIPEにはアンタルファが約4,300万ドル(約64億円)を出資し、テザー(Tether)が1,500万ドル(約22億円)、キアラ・キャピタル・ホールディング(Kiara Capital Holding)が600万ドル(約9億円)を拠出した。残る資金は複数の認定投資家によってまかなわれている。

XAUTはテザー傘下のTGコモディティーズ(TG Commodities)が発行する金裏付け型のデジタル資産で、1トークンがスイスの保管庫に保管された1トロイオンスの金地金に対応している。2020年に発行されて以降、インフレや法定通貨下落、暗号資産市場のボラティリティに対するヘッジ資産として注目を集めている。

オーレリオンはオンチェーン資産であるXAUTを財務準備資産として保有することで、これまで以上に保有資産の透明性と検証可能性を高められる。またオーレリオンは保有するXAUTを担保としてアンタルファに提供し、年率0.5~1.0%の利回りを得る計画も発表している。

なおオーレリオンの最高経営責任者(CEO)には、ビットコインマイニング企業ペンギングループ(Penguin Group)の共同創設者であるビョルン・シュミットケ(Björn Schmidtke)氏が就任した。

参考:プレスリリース
画像:iStocks/Molnia

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あたらしい経済 編集部

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