コインベース開発のL2「Base」、ネットワークトークン発行の検討開始

ベースが独自トークン発行を検討

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)開発のイーサリアム(Ethereum)レイヤー2「ベース(Base)」のネットワークトークン発行が検討開始された。ベース公式のXおよびブログより9月15日に公表された。

ただし「現時点では具体的な計画はない」とのこと。検討はまだ初期段階にあり、発行時期や設計、ガバナンスについて具体的な情報は公表できないという。

公式Xでは、同日開催されたイベント「ベースキャンプ(Basecamp)」でのベース創設者ジェシー・ポラック(Jesse Pollak)氏のスピーチ動画も掲載された。スピーチではネットワークトークン発行への直接的な言及はされなかったが、新しい取り組みを始めると語られている。

また公式ブログによると、ベースチームはこれまでネットワークトークンの発行を検討していなかったというが、エコシステムの成長、コミュニティの参加が深まるにつれ、理念を再考するようになったとのこと。

ベースローンチ当初の優先事項は、安全性と低コスト、そして開発者にとって使いやすいチェーンとエコシステムの構築であり、独自トークンは不要と判断してきたという。一方で、現在は取引処理の高速化や手数料の低廉化を実現し、チェーンの枠を超えたオープンな技術基盤へと発展したとの認識を示した。このようにエコシステムが拡大し、コミュニティの参加が深まるなかで理念を再考したという。

ベースチームは、今回の検討を開始するにあたり、オープンな構築へのコミットメントの一環として、この理念の転換を早期に共有したとのことだ。

同社はトークンの導入によって、ベースの分散化が加速し、エコシステムに関わる開発者やクリエイターの機会を広げられる可能性があると説明している。

その上でベースはネットワークトークン発行検討に際して3つの方針を示した。第1に、今後もイーサリアム上での開発を継続すること。第2に、米国企業として規制当局や立法機関と連携し、適切な対応を進めること。そして第3に、コミュニティとともにオープンに構築を進め、意見を取り入れながら開発を続けることである。

また仮にトークンを発行する場合でも、方針や価値観に基づき、イノベーションや創造性、自由を促進するグローバル経済の構築という長期的なミッションに沿ったものとする考えを示している。

なお公式ブログによるとベースキャンプでは、ベースとソラナ(Solana)間の相互運用性を実現するオープンソースブリッジが発表されたとのこと。またベースでの構築、成長、収益化をより容易にする新機能として、Base Batches 002による開発者のアイデア実現支援や、ベースのアプリベータ版の機能拡張、そして開発者の成長と収益化を支援する新たなベースビルドダッシュボード(Base Build dashboard)などの追加予定も発表されたとのことだ。

参考:ベースブログ
画像:iStocks/StationaryTraveller・iam2mai

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あたらしい経済 編集部

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