米リップル、スペインBBVAにデジタル資産カストディの技術提供

リップルがBBVAにカストディ技術提供

米リップル(Ripple)社が、自社のデジタル資産カストディ技術をスペイン大手銀行グループBBVAに提供する契約を締結したと9月9日に発表した。BBVA(ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行)は、スペインで2番目の規模の銀行である。

この取引によりBBVAは、リップル社提供による機関投資家向けのデジタル資産自己管理技術「リップルカストディ(Ripple Custody)」を活用し、カストディ(保管)サービスを提供するとのこと。

なお同技術は、BBVAが7月にスペインの全個人顧客を対象に提供開始したビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の取引およびカストディのサービスで採用されているとのことだ。

リップル欧州マネージングディレクターのキャシー・クラドック(Cassie Craddock)氏は「EUの暗号資産規制MiCAが欧州全域で確立されたことで、地域の銀行は顧客が求めるデジタル資産サービスを積極的に展開できるようになった」と述べた。

今回の契約は、すでにリップルのカストディ技術を導入しているBBVAのスイス部門BBVAスイス(BBVA Switzerland)やBBVAのトルコ部門ガランティBBVA(Garanti BBVA)に続くもので、両社の連携をさらに拡大する動きだ。

リップルは近年、カストディ領域での事業展開を強化している。2023年にはスイスのカストディ企業メタコ(Metaco)を買収し、同社の技術を「リップルカストディ」として展開。さらに2024年には米スタンダード・カストディ・アンド・トラスト(Standard Custody & Trust Company)の買収を完了し、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の信託ライセンスを取得している。

また2025年7月には、リップルカストディがドバイ土地局(DLD)による不動産トークン化プロジェクトに採用されている。

参考:リップル
画像:iStocks/PIXTA

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あたらしい経済 編集部

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