Meshの総調達額約191億円超に
米暗号資産決済ネットワークのメッシュ(Mesh)が、ペイパルベンチャーズ(PayPal Ventures)などから追加投資を受け、累計資金調達額が1億3,000万ドル(約191億円)を超えたと8月14日に発表した。
メッシュは、米決済大手ペイパル(PayPal)が提供する暗号資産決済機能「ペイ・ウィズ・クリプト(Pay with Crypto)」の立ち上げを技術面で支援した企業だ。
「ペイ・ウィズ・クリプト」は、消費者がペイパル加盟店での支払いにて、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など100銘柄以上の暗号資産を決済に利用できる機能である。加盟店側としては、決済時に利用された暗号資産が自動的に法定通貨、もしくはペイパルの独自米ドルステーブルコイン「ペイパルUSD(PYUSD)」に変換される。
今回メッシュはペイパルベンチャーズをはじめ、コインベースベンチャーズ(Coinbase Ventures)、アップホールド(Uphold)、ミラナベンチャーズ(Mirana Ventures)、SBIインベストメント(SBI Investment)、オーバールックベンチャーズ(Overlook Ventures)、キングスウェイキャピタル(Kingsway Capital)、モデルヌベンチャーズ(Moderne Ventures)、CEベンチャーズ(CE-Ventures)から出資を受けたとのこと。
メッシュは今回調達した資金を、同社APIの拡張や製品開発の強化、さらに数百に及ぶ暗号資産決済プラットフォームの支援に充てる予定だという。
なお調達資金の多くはPYUSDで決済され、メッシュの決済処理エンジン「スマートファンディング・オーケストレーション・エンジン(SmartFunding Orchestration Engine)」を用いた即時送金によって実行されたとのこと。
このエンジンにより、資産をリアルタイムでステーブルコインに変換し、支払いや資金調達、決済を摩擦なく行えるとのことだ。すでに同エンジンはアップホールド、コインベース(Coinbase)、バイナンス(Binance)、バイビット(ByBit)、オーケーエックス(OKX)などの海外暗号資産取引所と統合しているという。
また、メッシュは3月11日に8,200万ドル(約120億円)のシリーズB資金調達ラウンドを完了し、累計調達額が1億2,000万ドル(約176億円)を超えたと発表していた。このラウンドはパラダイム(Paradigm)が主導し、コンセンシス(Consensys)、クオンタムライトキャピタル(QuantumLight Capital)、ヨロインベストメンツ(Yolo Investments)などが参加したとのことだ。
参考:メッシュ
画像:iStocks/BadBrother