暗号資産カストディ大手ビットゴー、米SECにIPO申請書類を非公開で提出

ビットゴーがIPO申請

ビットゴーホールディングス(BitGo Holdings)が、米証券取引委員会(SEC)に対し、IPO(新規株式公開)の申請書類を非公開で提出したと7月21日に発表した。

ビットゴーホールディングスは、暗号資産(仮想通貨)のカストディサービスを展開するビットゴートラストカンパニー(BitGo Trust Company)等の持株会社だ。

今回ビットゴーは、米SECにクラスA普通株式のIPO計画に関する登録届出書「フォームS1(Form S-1)」を提出したとのこと。

発表によると公開株式数および公開価格帯は未定であるという。

IPOは、SECの審査プロセス完了後、市場およびその他の状況に応じて実施される予定とのことだ。

なお非公開のIPO申請書類提出は、企業が財務内容や公開価格などの詳細を、上場日が近づくまで開示せずに済むという利点がある。

今年2月、ビットゴーが今年後半にIPOを検討していると「ブルームバーグ(Bloomberg)」が関係者からの情報として報じていた。

ビットゴーは、米国カリフォルニア州パロアルトに本社を置く、大手暗号資産カストディ企業だ。世界各国の暗号資産取引所や機関投資家に流動性、カストディ、セキュリティ・ソリューションを提供している。

同社は2023年8月に1億ドル(当時約146.3億円)の資金調達を実施し、評価額は17億5,000万ドル(当時約2,561.8億円)となっていた。

今月14日には、米暗号資産運用会社グレースケール(Grayscale)が、IPO申請を米SECへ非公開でしている。また6月にはウィンクルボス(Winklevoss)兄弟が運営する米暗号資産(仮想通貨)取引所ジェミナイ(Gemini)が、米SECに非公開で草案の登録届出書「フォームS1」を提出している。

6月5日、ステーブルコイン発行企業の米サークルインターネットグループ(Circle Internet Group)がIPOを実施。公開価格31ドルに対して始値で69ドルを記録、一時200%以上の価格上昇を記録したのち、83ドルの終値で初日の取引を終了していた。この記録は、フィンテック銘柄としては2021年にナスダック市場に上場したコインベース(Coinbase)以来の大型IPOになったとのことだ。

参考:ビットゴー
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。