デジタル資産運用企業ReserveOne、マントルやクラーケン、ギャラクシーらが戦略投資家に

ReserveOneの投資家にマントルやクラーケンら参加

現在、米ナスダック上場を計画しているデジタル資産運用会社リザーブワン(ReserveOne)の投資家として、web3エコシステムのマントル(Mantle)や暗号資産(仮想通貨)取引所のクラーケン(Kraken)、暗号資産運用会社ギャラクシーデジタル(Galaxy Digital)、VCのパンテラキャピタル(Pantera Capital)らが参画したことが7月8日に発表された。

リザーブワンは、デジタル資産ポートフォリオへの機関投資家向けアクセスの提供を計画する企業。現在同社による事業は開始前。同社はSPAC(特別買収目的会社)であるM3-Brigade Acquisition Vとの合併によるナスダック上場を計画しており、8日に両社は上場に関する契約を締結している。

リザーブワンは、ビットコイン(BTC)を基盤とし、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、その他機関投資家のステーキングや貸付を通じて収益を生み出す可能性のある多様な暗号資産バスケットを保有、管理するとのこと。米国政府のビットコイン準備金とデジタル資産備蓄と戦略的に連携することが見込まれているという。

なおリザーブワンはナスダック上場により、総額10億ドル超の調達資金を見込んでいるとのこと。そのうち約7.5億ドルがPIPEオファリング(非公開の株式私募増資)による追加資金の確保だ。

このPIPEオファリングにマントルやクラーケンらが参加する予定となっている。ブロックチェーンドットコム(Blockchain.com)、シーシーキャピタル(CC Capital)、ファルコンエックス(FalconX)、ハイブマインドキャピタル(Hivemind Capital)、モナークアセットマネジメント(Monarq Asset Management)、オリジンプロトコル(Origin Protocol)、リパブリックデジタル(Republic Digital)も出資参加する。

なおリザーブワンが保有するビットコインのカストディアン(保管会社)としてコインベース(Coinbase)が参加するとのこと。

またマントルでは、リザーブワンと連携することで、BTC、ETH、SOLのステーキングを提供するという。

マントルは分散型BTCソリューション「Function(FBTC)」や、ETHステーキング・リステーキングの「mETH Protocol」を提供する他、デジタル資産発行プラットフォームを運営するSecuritize(セキュリタイズ)との共同開発によるトークン化された利回り重視のインデックスファンド「Mantle Index Four(MI4)」も提供している。

「FBTC」では現在TVL(総預かり資産)が10億ドルを超えており、ビットコインに利回りをもたらす仕組みを提供している。「mETH Protocol」においても約10億ドルのTVLをもっている。そして「MI4」では「mETH(Mantle Staked Ether)」トークンの他、バイビットが提供するソラナ(SOL)のリキッドステーキングトークン「バイビットステークドソラナ(bbSOL)」も投資手段としてあるとのことだ。

なおマントルは5月、カナダの上場企業Beyond Medical Technologies(ビヨンドメディカルテクノロジーズ)によるイーサリアム(ETH)の財務部門子会社Republic Technologies(リパブリックテクノロジーズ)と戦略的提携している。

この提携によりリパブリックテクノロジーズは、同社保有のETHの大部分を「mETH Protocol」にデリゲート(委任)し、「mETH」をバランスシート上に保有する予定とのこと。

これにより「mETH」は、上場企業のバランスシート上で保有される初のリキッドステーキングトークンになるとのことだ。 

※2025.7.11. 17:52タイトルに誤りがありましたので、修正しました。

 

参考:ReserveOneマントル
画像:iStocks/berya113

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。